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truth.2 ページ11

『ただいま〜』


「おかえりA、夢ノ咲学院楽しかった?」


『あれ、お兄ちゃんが部屋から出てるなんて珍しいね』


蓮「お兄ちゃんを引きこもりみたいに言うんじゃない!」


久しぶりに元気な兄を見た気がする
最近は部屋に引きこもってはずっと何かしてたから


『レオが居てね、元気そうだったよ』


蓮「本当?よかったぁ…俺がやめる前になんかあったって聞いてたから心配してたんだよね」


『…レオもお兄ちゃんのこと心配してたよ』


蓮「そうなの?それは悪いことしちゃったなぁ…謝っといてくr」


『瀬名泉も』


どうしてあいつの名前を出したのかわからない
さっきまで笑顔だった兄の表情は一変した


蓮「そ、そっか…泉くんが…泉くん?…あぁ!泉くん!」


『え、何どうしたの』


蓮「思い出した!泉くんに渡してほしいものがあったのにAに渡すの忘れてたんだよ」


『あいつに渡すって?何を?』


蓮「俺が引きこもりお兄ちゃんになって作ってたやつ!明日持ってって!」


『根に持ってるの?ねぇ、根に持ってるの?』


瀬名泉の名前を出してもこんなに明るいんだから
もしかして恨んでないのかななんて思うけど
それでも私が許さない


蓮「そっかぁ…泉くんが…まだ気にしてるのかな」


自分の足を見つめながらそうつぶやく


『そうなんじゃない?私を見つけて声も出なくなってたし』


蓮「マジか…謝っといて…」


『謝るのはあっちでしょー』


蓮「もう、またそんなこと言って」


『当たり前じゃん!お兄ちゃんのアイドル人生を壊したも同然で…』


静かに微笑む兄に、思わず言葉を紡ぐのを忘れる


蓮「俺は泉くんを信じたい
彼は意味もなくあんなことする人じゃないから、ね?」


『お人好し…』


蓮「誉め言葉だよね?」


ご飯作ってくると言って、台所へと消えていった


『じゃあ私も作曲かなんか…電話だ』


レオなら怒りながら無視するんだろうと思いつつ電話に出る


「もしもし?今暇か?レンに聞きたいことが」


『残念、レンじゃないよレオ』


噂をすればなんとやらとは本当らしい


「なんで!?レンの携帯にかけたのに!待って!言わないで!妄想させて!」


『レオが番号間違えただけ』


「あーバカ!Aのバカ!天才だけど!
でもAだから許す!」


『謎すぎる…で、何の用だったの?伝言なら…』


「大丈夫、お前に言ったら意味ないから!じゃあな!」


電話が切られた音がする
何なんだあいつは
レオだから許すけど

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作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2018年11月13日 18時

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