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大丈夫じゃなかった。
ずっと、大丈夫じゃなかったんだ私。
母親との事も、征十郎の事も、そして千尋の事も。
全部、誰かに聞いて欲しかったんだ。
「…話、聞いてくれる？」
「いいよ。」
「もちろんだよ！」
「今までずっと、2人に隠してた事があるの。」
伝えたい。
この2人だけには知っていてほしかった。
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「＿これが、隠してた事全部。」
「……」
「……」
全て話終えると、待っていたのは静寂だった。
どう…思ったんだろう。
今、どんな顔してる？
軽蔑した？
怖くて顔を上げる事が出来ない。
何か、何か言わないと…っ
目を合わせて、ちゃんと…
だけど、もしも嫌われていたら……
「…なに、それ」
「…！」
ポロッと零れた声は、静寂に包まれたこの教室にはあまりに大きく響いていた。
私の隣にいる小百合から発せられた。
その声に反応し、小百合の顔を見れば彼女の大きな瞳から涙が零れていた。
「…え、小百合…？」
「…んで、」
「何？なんで泣いてるの？」
「なんでもっと早く言わないのよバカァァ！！！」
そう言うや否や私の肩を掴み全力で揺さぶってきたのだ。
「赤司君の事も千尋くんの事もなんで…いやその前にさあ！！
家に帰りたくなかったらそう言えばいいじゃん！！
そしたら私、泊めたよ？！何泊でもして良かったよ！」
「さ、小百合…ちょっと待って、」
「知らない男と過ごすとか危ない真似しちゃダメじゃんっ！何してんのさああ！！」
「ちょ、小百合、その手止めなさい。A困ってるから。」
「そ、れに…」
「…小百合？」
「…」
肩から手を離した小百合は、俯いてしまって顔がよくみえない。
それでも泣いているのか、肩が震えていた。
「前に千尋くんの話した時も、さっきだってそう…私、Aが千尋くんの事好きなんだって知らなかったから…Aを傷つけた。」
「…だって私だったら嫌だもん。」
「自分の好きな人なら、尚更。」
そうだ、小百合は出会った頃からこういう子だった。
絶対、人の事を悪く言わないんだ。
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のぞみ(プロフ) - 面白くて一気読みしてしまいました！更新頑張ってください！待ってます！ (2021年6月26日 16時) (
レス) id: 80032df402 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - はじめまして！とっても読み応えがありました…！良いストーリー過ぎて泣いてしまいました←更新楽しみにしています！陰ながら応援しています、これからも頑張って下さい(*´∀｀*) (2020年4月19日 16時) (レス) id: f36637a5db (このIDを非表示/違反報告)
アル(プロフ) - はじめまして。小説とても面白くて一気読みしました。ここまでのめり込んだのは本当に久しぶりで、気がついたら泣いている自分がいました…笑続編楽しみにしてます。大変だとは思いますが、無理せず更新頑張ってください！ (2019年2月10日 22時) (レス) id: be6ab72684 (このIDを非表示/違反報告)
ぴこ(プロフ) - 羅夢さんお久しぶりです！続編おめでとうございます！！無理せず更新頑張ってください。羅夢さんの黛さん、楽しみにしています！ (2019年1月15日 8時) (レス) id: 329a406db9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羅夢 | 作成日時：2019年1月14日 23時
