《 3 》 ページ27
.
千尋のそのグレー色の瞳に映る私がしっかりと見える距離。
千尋は目を少し見開いていたけど、きっと今の私も同じだろう。
驚いた2人の間には数秒の沈黙があったがそれを破ったのは紛れもない、目の前の人。
「…俺にすればいいのに。」
「…え?」
「……」
何を言っているのか分からなかった。
5秒。
理解するのに、5秒費やした。
千尋の事だから、きっとからかってる。
からかって、笑って、楽しんでるだけだ。
そう、思うのに…
アンタのその眼は、いつもそう。
何考えてるのか微塵も理解する事ができないのに、それでもちゃんと目の前の人を見つめる。
からかわれてるって思っても…思い切れない。
「…冗談なんだけど。」
「…………知ってるし。」
そう言ってしてやったり顔の千尋。
冗談なのに、分かってたのに…どこか腑に落ちない。
すると、今まで繋いでいた手が離れて行った。
そして私から目を逸らし、先程私が言っていた生物へと目をやる。
「…てか、お前。
あれエイじゃなくて、マンタだろ。」
「……そ、そう、なの?」
「見れば分かるだろ。」
私も前へと顔を戻し、この一瞬を目に焼き付ける。
そっか…あれ、マンタなんだね。
ねえ、千尋。
もう…手、繋いでくれないの?
多分この頃から、気づきかけていた。
私の中でちょっとした…いや、かなり大きな変化が生じてきていたっていう事を。
.
水族館は東京都の品川と横浜の八景島をモデルにしました。
私は関西に住んでいるので1回も行ったことがないんですけど、やっぱり有名じゃないですか!!
1度は行ってみたいと思いネットで調べていた時に折角だからこの子らにも行かせようと思って書いちゃいました(笑)
あ〜水族館行きたああああ〜〜〜
.
167人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美樹菜(プロフ) - 赤司くんと黛先輩が好きなので、こういう小説見れて嬉しいです。これからも頑張ってください。 (2019年1月2日 23時) (レス) id: a4e34be67d (このIDを非表示/違反報告)
黒路 - 結局最後まで自分に甘いだけですね夢主ちゃん。現実にいたら恋愛でも結婚でも長続きしませんね。 (2018年9月18日 7時) (レス) id: fa1a11a816 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - かふぇらぺさん» ありがとうございます!夏休み終わってしまいました...全然更新出来ず申し訳ないです...。 (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - ぴこさん» いつも感想ありがとうございます!!長い間更新出来ずにすみませんでした。 (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - 黒路さん» 黒路さん、初めまして!読んでもらえて嬉しいです。そうはっきり言ってもらえるのとってもタメになります!あがとうございます!! (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:羅夢 | 作成日時:2017年11月5日 14時