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私の話からは逸れ、また小百合の合コンの逆戻り。
私も飛鳥も別に嫌じゃないからちゃんと耳は小百合の言葉を通していて。
「私は別にいいと思うけどな、その子。
聞くからに性格もいいじゃない。」
「でもでも、年下だよ?
私、同い年か年上が好みなんだよな〜」
さっきの話には続きがあったみたいだ。
小百合の隣に座っていた男は、年下ながらに第一印象は冷たくて素っ気なくて、これは無いなと小百合は思ったらしいのだが…
「だけど、あの男から助けてくれたんでしょ?
年下にしてはいい度胸というかしっかりしてるじゃない。」
「そ、そりゃあ助かったけど…」
帰り際にホテルに誘われて困っていた所に現れたのがその年下君だったらしい。
腕を引かれ半ば強引に連れて行かれそうな小百合を、「彼女、嫌がってるじゃないですか」と助けてくれたとか。
それだけじゃなくて、家までちゃんと送り届けてくれたそうな。
「で?その後どうなったんだっけ?」
「な、何度も言わせないでよ馬鹿!!」
「あんたが照れるって珍しいじゃない。
案外気になってるんでしょ?」
「……〜〜〜っっ!!」
あ、ホントだ。
顔真っ赤になってる。
その後、家の前で一言二言会話し流れで連絡先を交換した。
それまでは良かったらしい。
『じゃあ、今日はありがとう』と小百合が家の中へ入ろうとすれば、
『俺、あんたに惹かれてるみたいなんです。
だからこれからアタックさせてもらうんで、覚悟してて下さいね。』
と言われたらしい。
「…ほんっと凄いね、その子。
今時グイグイくる男なんて珍しいのに。」
「グ、グイグイって……」
「いいじゃん、小百合も真剣に向き合ってみたら?」
「Aまで飛鳥の肩もつの?!!」
肩って…別に喧嘩してるわけじゃないんだから。
それに、さ。
「冷たくて素っ気ない人って確かに印象悪く見えるけどさ…でも、案外いい所もある…かもよ?」
冷たくて、素っ気ない人……
私の頭に浮かんだのは、あのグレーアッシュの髪。
最初は、口悪くて目つき悪くて性悪男だと勝手に決めつけてたけど…今は、
今は……
「ていうかさ、その年下君ね?あの人に似てたの!!!!」
「あの人?」
「千尋くんだよ、千尋くん!!カフェの!!!」
「……っ!!わわっ」
つい今まで頭に浮かんでいた人が話題に上がり、飲もうとしていたお冷を盛大にぶっちゃかしてしまった。
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美樹菜(プロフ) - 赤司くんと黛先輩が好きなので、こういう小説見れて嬉しいです。これからも頑張ってください。 (2019年1月2日 23時) (レス) id: a4e34be67d (このIDを非表示/違反報告)
黒路 - 結局最後まで自分に甘いだけですね夢主ちゃん。現実にいたら恋愛でも結婚でも長続きしませんね。 (2018年9月18日 7時) (レス) id: fa1a11a816 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - かふぇらぺさん» ありがとうございます!夏休み終わってしまいました...全然更新出来ず申し訳ないです...。 (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - ぴこさん» いつも感想ありがとうございます!!長い間更新出来ずにすみませんでした。 (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - 黒路さん» 黒路さん、初めまして!読んでもらえて嬉しいです。そうはっきり言ってもらえるのとってもタメになります!あがとうございます!! (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羅夢 | 作成日時:2017年11月5日 14時