《 3 》 ページ15
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時間も時間だからか空が茜色に変わり始めていて、海は鏡のようにそれを写し染まっている。
頬に靡く風も冷たさが増し、身体の熱が奪われていく感覚に陥っていきそうだった。
「そろそろ帰らないか？
身体、冷えてきた」
「…うん、いーよ。」
そう言い立ち上がった千尋は、もと来た道を引き返して行って。
その背中を見て、何だか胸が傷んだ。
あの時あのバーにアンタがいなかったら、私はまた負の連鎖に嵌り抜け出せないでいた筈だ。
アンタが声をかけてくれなかったら、路頭に迷いどん底まで落ちていったに違いない。
…私は知ってる、何でこんなにも冷静でいられるのか。
「…千尋っ！」
勢い任せに立ち上がり、その逞しい背中へと声をかける。
振り返る瞳は、相変わらず冷たいし何考えてるか分かんないけど…その瞳の奥には僅かにだけど、けれど、確かに温かさがある。
「ありがとう、」
アンタがいたから、だよ。
悲しくないと言えば嘘になるし、辛くないのかと言われればきっぱり辛いと答えてしまうけれど…
「アンタがいて良かった」
それでも千尋が側にいてくれたから、私は、今こうしていられる。
千尋は僅かに目を見開いた気がしたが、「あっそ」と呟き、早く足を動かせと施された。
本当にありがとう、千尋。
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美樹菜(プロフ) - 赤司くんと黛先輩が好きなので、こういう小説見れて嬉しいです。これからも頑張ってください。 (2019年1月2日 23時) (
レス) id: a4e34be67d (このIDを非表示/違反報告)
黒路 - 結局最後まで自分に甘いだけですね夢主ちゃん。現実にいたら恋愛でも結婚でも長続きしませんね。 (2018年9月18日 7時) (レス) id: fa1a11a816 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - かふぇらぺさん» ありがとうございます！夏休み終わってしまいました...全然更新出来ず申し訳ないです...。 (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - ぴこさん» いつも感想ありがとうございます！！長い間更新出来ずにすみませんでした。 (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - 黒路さん» 黒路さん、初めまして！読んでもらえて嬉しいです。そうはっきり言ってもらえるのとってもタメになります！あがとうございます！！ (2018年8月22日 18時) (レス) id: 56b708a054 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羅夢 | 作成日時：2017年11月5日 14時
