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Episode.48 ページ25

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そこは本当にフカフカで、暖かくて。

ふわりと漂う赤司くんの香りに、顔に熱が集まるのを感じる。






…赤司くんの腕の中にいるみたい。



なんて、一寸でも考えてしまった私は変態なのかな。




そんな事を考えながら、布団から少し顔を出しその姿を盗み見る。


パソコンに向かい、頬杖をつきながら真剣な顔をする赤司くんがすぐ近くにいて…




手を伸ばし、「触れたい」と心がそう私に訴えてくる。



…そんな事、出来ないんだけどね。




自傷気味に陥っていれば、視線を感じ取ったのか此方に目を向けられ思わずドキリとした。



「眠れない?」



間接照明で少しだけ影になっているせいかその顔はいつにも増して色っぽさがあった。



それから逃げる様に俯き、小さく頷く。



「よし、じゃあこうしようか。」

「ん?」


「ちょっと待ってね」と言い、彼はパソコンの電源を落とし何やら書類をまとめていて。


何をしようとしているのか分からない私は、頭に?を浮かべてその姿をただ見つめるだけ。



「え、」

「これで大丈夫なんじゃない?」



目が見開いた。


さっきまで座っていた椅子を私のすぐ側に置いた赤司くんは、躊躇する事なくそこに腰掛けた。

そして、布団から顔を出していた私の手をその温かい掌が包み込んだのだ。



そう首を少し傾げながら聞いてくる彼は私の目の前にいる。


今日、初めて目の当たりにしてしまった眼鏡姿は遠くからでも充分過ぎたのに

こう近くては耐えられない。



眼鏡越しに私を優しく見下ろすその顔に、胸がじわりと熱くなる。



けれど…

私がここへ来たのもベッドを借りたのも、迷惑この上ないのに

終わらせなければならない仕事を中断してまで、眠れない私を気遣ってくれた。



申し訳ない気持ちが溢れ出して、グッと下唇を噛み締めた。


そして消えそうな程小さく、ポツリと呟いた。



「…ごめんね。」

「なにが?」

「仕事、まだ途中なんでしょう?」

「ああ…いいんだよ。
これっぽっちも迷惑なんて思ってない。」

「……」

「寧ろ疲れていたから結構癒しになってる。」



その声はちゃんと赤司くんには聞こえていた。


言い聞かせる様に、握っている私の手を更にぎゅっと握り締める。



それが何だか嬉しくて、自然に目が細まった。





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羅夢(プロフ) - yukakdonaldさん» そう言ってもらえると本当に嬉しくて心の支えになります^ ^ありがとうございます。 (2017年11月6日 20時) (レス) id: da06b6f43d (このIDを非表示/違反報告)
yukakdonald(プロフ) - 続きがすごい気になります!更新待ってます! (2017年11月5日 13時) (レス) id: 9b227061d2 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - KANAさん» 嬉しいです!!!本当に力になりますありがとうございます(^^) (2017年8月17日 16時) (レス) id: da06b6f43d (このIDを非表示/違反報告)
KANA - この作品 スゴく面白いです!これからも読ませていただきます!更新頑張ってください!! (2017年8月10日 18時) (レス) id: 3e35f2b141 (このIDを非表示/違反報告)
*。赤司 妃奈 。* - コメント読みました!私は、これからも、この作品を読むので続き頑張ってください!!応援してます^^ (2017年7月27日 14時) (レス) id: 97081c23e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:羅夢 | 作成日時:2017年6月5日 22時

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