呼び方 ページ8
「ご馳走様でした。 」
皆で手を合わせて挨拶をした。私の事や、カカシくん、サクモさんの事など沢山話し込んでしまったがお蕎麦は幸い伸びておらず最後まで美味しく食べることができた。
私が3人分の食器を台所に片付けに行こうとするとカカシくんが立ち上がった。
「手伝うから貸して。 」
ぶっきらぼうな言い方だったが、根は優しいのだろう。お父さんのサクモさんとのやり取りをみていてそう思った。
「(まだ5才なのにしっかりした子だなぁ) 」
こんな小さいのに...と、ひどく関心したが、せっかく来たお客さんにそんなことはさせられないと思いやんわりと断ったが全くカカシくんには引く気が無いようだったので大きいお皿などではなく、湯呑みなどを持ってもらった。
2人でひとり暮らしには広すぎる家の廊下をお皿などを抱えながら慎重に歩いた。
「手伝ってくれてありがとうね。この家ムダに広いから2往復しなくてすごく助かったよ。 」
「別に大したことない。 」
素っ気なく返しながらも初めより目を合わせて話してくれるようになってくれて少し嬉しかった。
もっと仲良くなりたいと思い、あのさ、と言いかけたがカカシくんの言葉で遮られた。
「ねぇ、...アンタの事なんて呼んだらいいの?」
あー、たしかに。と思ったが特に呼んでほしい名前もなかった。
さすがに『アンタ』はやめて欲しいが...
「んー、特にどう呼ばれたいとかは無いけどアンタはちょっとな。なんでもいい、うん。カカシくんが呼びたいようによんでいいよ。 」
「じゃあ Aおねぇちゃん。 」
なんでもいいよー、あはは。的な軽いノリで言ったが『おねぇちゃん』が来るとは思わなかった。私に一瞬の電撃が走った。
「(おねぇちゃんて...!!可愛い、...え、待って、そうきたか)」
平常心、平常心、平常心、平常心、平城京、あっ間違った。(すごい荒ぶってる)
なんせ弟だっていなかったし、家族すら長い間いなかったのだ。動揺しない方がおかしい。おねぇちゃんって呼ばれるのって凄いむず痒い。ひとりっ子だったからしらなかったな。
「おねぇちゃんか、いいよ!それで。なんか弟が出来たみたいでうれしい。 」
必死に控えめなコメントをしたが、私の顔は全てを物語っているだろう、つまり緩みきっている。
そんな私にカカシくんはトドメを刺した。
「弟...ね。うん、これからよろしくね。Aおねぇちゃん。」
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エリンギの里(プロフ) - マエさん» 遅くなってしまいすみません!!!リクエストありがとうございます!これからどんどん消化していくつもりなのでよろしくお願いします! (2018年8月28日 7時) (レス) id: 261a460ea4 (このIDを非表示/違反報告)
マエ - はじめまして!この小説とっても好きです!リクエスト失礼します。「カカシくんとお昼寝」が見てみたいです! (2018年6月17日 21時) (レス) id: 635fab4d0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリンギの里 | 作成日時:2015年4月12日 21時