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友情 ページ37

「無理だって…!」
ハ「大丈夫だろ?」
「ダメっ…!やっ…」
甲板の一角で繰り広げられる静かな攻防戦。
事の発端は数十分前のマルコの発言。
“魚人島に行くよい”と。
猛反対した私に皆理由を聞いてくる。いつまでも理由を言わないから説得する役をお兄ちゃんに任せて他の皆は準備に向かった。
イ「変な声出すなよ」
「「だったらお兄ちゃん / Aを何とかしろよ!」」
イ「おー、息ぴったり。で、何でそんな嫌がるんだよ?」
「そ…れは…」
言えない。
「とにかく!嫌なの!」
ハ「んー、じゃあこうしよう。イゾウ、ちょっと頼まれてくれる?」
イ「あ?」
お兄ちゃんはイゾウの耳元で何か話したかと思ったら、イゾウは懐からサイコロを取り出した。
「何でそんなもの持ってるの…?」
イ「賭けに使うんだ」
「え…?」
嫌な予感しかしない。
ハ「今からそれ振って、1〜4ならAの言う通り魚人島は諦める。でも5,6なら大人しく行く」
「なっ…!」
私が賭け事に弱いのは知ってるくせに…。いや、だからこそか…!
ハ「このままじゃ困るのはオレじゃなくてマルコとオヤジだからね」
その二人が困るのは…嫌だ。
「分かった」
確率的には3分の2。
大丈夫…。
イゾウがサイコロを弾いて宙に飛ばして、落ちてきたその目を確認する。
出た目は6。
「何で?!」
ハ「運にも見放されてるね」
イ「じゃあマルコに言ってくるか」
イゾウが立ち上がって 船内に消える。
ハ「魚人島かー、前に行った時は内乱の後でボロボロだったからなー」
その時の事が鮮明に思い出される。
あの時は…ルフィ君がまた無茶して大変だったのよね…。それ程前じゃないはずなのに、とても懐かしい。
「元に戻ってるといいね…」
ハ「泥棒ネコに聞いたけど、“サーシャ”はカッコよかったらしいね」
お兄ちゃんにサーシャって呼ばれると変な心地しかしない。
「うるさいなぁ」

コーティングを終わらせて懐かしの海中を進む。それと同時に気分はドンドン憂鬱になっていく。
エ「どうしたんだ?腹でも減ったか?」
エースが隣でそんな事を言ってくる。
手に持った肉を差し出してくる。
「違う」
エ「じゃあどうしたんだ?」
「…しらほしにどんな顔して会えばいいのか…」
それも困っている。彼女の中で私は麦わらの一味のサーシャ。だけどそんな存在は本来ならいないし、もういない。それは…あの子にとっても同じ事だ。白ひげ海賊団を嫌っていた。
嫌われるかなぁ。
「それに…嫌われたくないんだよね…」

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シュケル - ヒロインも相手をいたぶるのが癖になりましたね!!!! (2016年12月25日 6時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - それにしても驚きましたよねぇ!!!まさかルッチ達がCP0に昇格するなんて!!!! (2016年12月24日 17時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 他のリクも心待ちにしていますよ!!!! (2016年12月24日 10時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - あなたはCP9がお好きなんですね!!!理由は何となくわかります!!!! (2016年12月23日 17時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - なぜCPOを出そうと思ったのですか??? (2016年12月23日 9時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:焔彩 | 作成日時:2016年10月10日 20時

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