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閃光 ページ14

あの日の敗北を忘れた事はない。


もう2度と負けないと誓った。


だから強さを求めた。


今思えば彼には毎日叱られた。殺意が湧いたのは一度や二度じゃない。だけどそれでも彼は私を強くしてくれた。
デリンジャーから距離をとって目を閉じて集中する。
脇を締めて目線の位置に琥珀を構える。そして、雷の花の時とは桁外れに多い電撃をまとった愛刀を一気に奴めがけて突き出した。
それは一瞬のうちに刀から放出されると、奴に真っ直ぐ向かっていく。
デ「な、何だよこれ…!」
そして、眩しい光とともに奴を貫いた。
「閃光…!」
彼のように形を取らせて自在に操ったりはできないけど、このできならそれなりに褒めてもらえるかな…。
ねぇ…ライアン…。
殆どの覇気を使い切り、疲れと安堵で私は意識を飛ばした。

『違うと何度言えば分かる』
『言われたとおりにやってる』
『いいか、これは貴様にとって身体の負担にしかならない。正しいやり方でないと怪我をするのは貴様だ』
『心配してくれるの?優しいのね』
『無駄口を叩いてないでさっさとやれ。覇気を操れるようになるまでは動くな』
『はぁ?!そんなの無理よ!』
『なら頑張る事だ』
『やっぱりさっきの言葉訂正しとく…!』
『そうしてくれ』
『…ライアンは、どうやってこの技覚えたの?』
『…まだこの国が海賊に支配されていた時、目の前で仲間を殺す奴らに抑えられない怒りと憎しみが湧いた。それを何とか形にできないかと思って試行錯誤した結果だ』
『…ねぇ、支配されるって悔しい?』
『相手による。海賊ならそれ程悔しい事はない。俺は今でも忘れていない。…あの時の気持ちを』
『最近ライアンが強い理由が分かってきたわ』
『そうか。それより、口を動かすよりコツを覚えろ』
『分かってるわよ』

『できない…』
『そう簡単にできるものじゃない。そうだな、手っ取り早い方法でいくか』
『そんなのがあるなら早く教えてよ』
『1番憎い奴を思い浮かべろ』
『憎い奴…?』
『感情は大きく作用する。憎しみ、悲しみ、悔しさ。それが嫌だというのなら、戦う意味を思い出せ。貴様はなぜ強くなろうとしている?なぜ俺に剣の教えを請うた?』
『そんなの…決まってるじゃない…。守るためよ。もう何も失いたくない。もう…2度とあんな想いは嫌』
『その感情を刃に込めろ。貴様ならできる。俺は弱い者に剣を教えたりしない。できない者にできない技は教えない』
『…ライアンって優しいのかどうか分からないね』
『放っておけ』

ハーフ、アンド、ハーフ *バルトロメオ視点→←半魚人



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シュケル - ヒロインも相手をいたぶるのが癖になりましたね!!!! (2016年12月25日 6時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - それにしても驚きましたよねぇ!!!まさかルッチ達がCP0に昇格するなんて!!!! (2016年12月24日 17時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 他のリクも心待ちにしていますよ!!!! (2016年12月24日 10時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - あなたはCP9がお好きなんですね!!!理由は何となくわかります!!!! (2016年12月23日 17時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - なぜCPOを出そうと思ったのですか??? (2016年12月23日 9時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:焔彩 | 作成日時:2016年10月10日 20時

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