鯨 ＊本編とは関係ありません ＊ ページ12
バードロスト島は新世界のとある海域にある。その島唯一の街の一角にある色町。
私はそこに住んでいる。歳は15。
ここに来たのはほんの数週間前。海岸にいたところをマスターに拾われた。
海に行くのは日課になっている。
悪魔の実の能力者だから泳げないけど別にそれが目的じゃないし。
広くて青くて大きい海。この海のどこかにお兄ちゃんは…。
あの日何も言わずに私の前からいなくなってしまった彼を乗せたあの白い鯨。それを私はここでずっと待っている。
雨が降っていても、風が吹いていても、いつ来てもいいように。ここで待つ。
マ「A」
マスターに名前を呼ばれて、彼女がいる事に気付いた。
「？」
マ「お弁当忘れてるわよ」
「あっ」
マスターの右手にはお弁当の包みが握られている。
マ「折角だから一緒に食べましょう」
「お店は…」
マ「他の子に任せてきたわ」
マスターはいつも忙しそうにしている。こうやって一緒にお昼を過ごすのはたまにしかない。
マ「また海を見ているの？」
「…はい」
マ「飽きないの？」
「能力のコントロールを片手間に見てますから」
マ「いつ来るかしらね」
そんなの分からない。海賊がどんなものかは知っているけど、海がどんな所でどんな危険があるのかは知らない。
マ「Aはそんなにお兄さんが好きなの？」
好き…？
「…うん。好き。いつも守ってくれて、優しいの」
どんな時でも私の前にはあの背中があった。
町の人に虐められていた私を守ってくれた。
「でも…お兄ちゃんは私の事…嫌いなのかな？」
だから私の前からいなくなったのかな…？
マ「…そんな事ないわよ」
「だって…！じゃあ何で何も言わずにいなくなったの…⁈」
白ひげの船に乗るならとめなかった。
助けてくれた恩を感じていたのは事実。
何も言ってくれなかったのが1番悲しい。
マ「お兄さんにはお兄さんの考えがあったのよ。だからね、A。あんたは決して嫌われているわけじゃないよ」
頬を涙が濡らす。
「そうだといい…な…」
マ「じゃあ、彼が来たらまずどうする？」
「…怒る」
マ「怒る、か。それだけで済ますの？優しいわね」
「…じゃあ嫌いになる」
マ「じゃあって…」
そうは言っても嫌いにはなれない。
顔も知らない両親。育ててくれた長老様。もう誰もいない。なら私にはお兄ちゃんしかいない。
「マスター…」
マ「ん？」
「早く…会いたい。一人は嫌だよ」
寂しい。悲しい。これを埋めれるのは…。お兄ちゃんしかいない。
そして数年後、白い鯨が現れた。
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シュケル - ヒロインも相手をいたぶるのが癖になりましたね！！！！ (2016年12月25日 6時) (
レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - それにしても驚きましたよねぇ！！！まさかルッチ達がＣＰ０に昇格するなんて！！！！ (2016年12月24日 17時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 他のリクも心待ちにしていますよ！！！！ (2016年12月24日 10時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - あなたはＣＰ９がお好きなんですね！！！理由は何となくわかります！！！！ (2016年12月23日 17時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - なぜＣＰＯを出そうと思ったのですか？？？ (2016年12月23日 9時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焔彩 | 作成日時：2016年10月10日 20時
