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甥っ子の好きな人 ページ9

*

「アスマおじちゃん!」

「木ノ葉丸か」

「俺、好きな人が出来たんだコレ!」

「...ヒヨか?」

「え!?なんで知ってんだコレ!?」

「ハハ、いの達が騒いでたからな」


それに、アイツらいつもヒヨの事ばかり話してるからな。


「...ヒヨ姉ちゃんの話、俺にも聞かせてほしいぞコレ」


いつもの騒がしさはどこへやったんだか、真剣な目で見てくる木ノ葉丸を見ると、なるほど恋してるな、と、何だか微笑ましくなった。ヒヨはいつでも誰かの事を想ってる。誰かが傷つくと、身を呈して守ろうとする。そんなヒヨが心配で、守りたいんだ、と。アイツらはいつもそう言ってる。そういう話を木ノ葉丸にしてやると、何かを決意した強い瞳がまた俺を捉えた。


「アスマおじちゃん、安心してほしいぞコレ!ヒヨ姉ちゃんは絶対に俺が守るんだコレ!」


まだ小せぇながらによく言った。頭をわしゃわしゃと撫で回してやると、嬉しそうに笑う。木ノ葉丸、お前はこのまま真っ直ぐに育ってくれよ。お前なら、きっとヒヨの事を幸せにしてやれる。身内贔屓するわけじゃねぇが、ほんとにそう思うよ。

ヒヨの周りの奴らは総じてヒヨの事を守りたい、幸せにしてやりたい、と言う。それは、


ーアスマ先生、左手を貸してください。

ー隠しても駄目ですよ。かすり傷だとしても、治せるものは治しておいた方がいいんです。

ー私の事はいいんです。こんなことくらいしか、この血の使い道はないのですから。目の前に傷ついている人がいたら、体が勝手に動くんです。そうですね、この、大空の血が、そうさせるんだと思います。


あの子が『A』ヒヨだからだろうな。A一族の連中は総じてヒヨのようなタイプだった。穏やかで、何よりも平和を望み、そして...歯痒いくらいに自己犠牲的だった。自分の命を狙ってきた敵でさえその血を以て救ってしまうような、そんな人達だった。俺達の同期にもAの者がいた。俺達もやはり、そいつの事を何よりも心配していた。守ってやりたかった。

...だが、守ってやれなかった。

だから、今度はちゃんと、守ってやりたい。


「木ノ葉丸ー、カカシには特に気をつけておけよ」


あいつは間違いなくダークホースだからな。



*

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設定タグ:NARUTO , 木ノ葉丸   
作品ジャンル:アニメ
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キーさん(プロフ) - 口調がとってもそれぞれのキャラそのものですごくリアルでした!いつか更新されることを願ってます…! (2022年5月19日 21時) (レス) id: 1d2c287881 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅双樹(プロフ) - 大人になった2人を見てみたいです!更新楽しみに待っています (2020年10月9日 18時) (レス) id: 9cc9adf25b (このIDを非表示/違反報告)
骸マホ(プロフ) - 続きがとても気になりました!更新頑張ってください!! (2020年7月7日 10時) (レス) id: 95e5fb87e1 (このIDを非表示/違反報告)
- すごく面白いです!!!!!!更新待ってます!!!!!! (2018年11月30日 19時) (レス) id: 8331a2d0c7 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです!!早く大人になった木ノ葉丸との絡みが見たい(*・ω・*)wkwk更新待ってます!!頑張ってください!! (2018年8月26日 0時) (レス) id: eb23d37959 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆーい | 作成日時:2018年5月31日 19時

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