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*


私を守るように抱き締める父の手に僅かに力が入る。大丈夫だよ、お父さん、私、お父さんもお母さんの事も、大好きなままだよ?だから、


「お父さん、はやく、お母さんのところへ連れて行って...」

「!」


お父さんの手を握り締めて笑えば、父はとても悲しそうな顔をした。


「フフ、その子はAの血をとても色濃く受け継いでいるようね...利口で、賢くて、心の優しい子。そしてとても、」


愚かだわ…


「...やはり、来てくれたか、」

「?...!」


その時何処からか大蛇丸に向かって一本のクナイが放たれた。驚き飛び退く大蛇丸。音もなく降り立ったのは、動物の面をした、銀色の髪の男の人だった。


「ツバサさん!!一体、何があったんですか!?この血の匂い...それに、一族の者達は...」

「カカシ、お前が来てくれて、本当によかった。詳しく説明してる暇はないんだ...ここは俺が足止めするから、兎に角ヒヨを連れて逃げてくれ」

「は?!何言って、それに、相手はあの三忍のひとりなんですよ?!いくら貴方と言えどもタダじゃ済まない!!」

「それでいいんだ。Aの血は、その子に託す事にした!」


その瞬間父は私をカカシと呼ばれた男の人に渡し大蛇丸に向き直った。


「お父さん...!」

「...ヒヨ、大切な人をたくさん作りなさい。そして、その人達を皆守れるくらい、強くなりなさい」


それから、俺も母さんも、お前を愛している。忘れるんじゃないぞ。


少し振り向いて笑ったその顔が、父の最期の顔だった。父がもう一度大蛇丸に向き直って一歩踏み出すのと同時にカカシさんも地を蹴った。


何も言わずに闇を駆けるカカシさんはお面で隠れて顔は見えなかったけど、その面の下、涙を流している気がした。



*

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設定タグ:NARUTO , 木ノ葉丸   
作品ジャンル:アニメ
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キーさん(プロフ) - 口調がとってもそれぞれのキャラそのものですごくリアルでした!いつか更新されることを願ってます…! (2022年5月19日 21時) (レス) id: 1d2c287881 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅双樹(プロフ) - 大人になった2人を見てみたいです!更新楽しみに待っています (2020年10月9日 18時) (レス) id: 9cc9adf25b (このIDを非表示/違反報告)
骸マホ(プロフ) - 続きがとても気になりました!更新頑張ってください!! (2020年7月7日 10時) (レス) id: 95e5fb87e1 (このIDを非表示/違反報告)
- すごく面白いです!!!!!!更新待ってます!!!!!! (2018年11月30日 19時) (レス) id: 8331a2d0c7 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです!!早く大人になった木ノ葉丸との絡みが見たい(*・ω・*)wkwk更新待ってます!!頑張ってください!! (2018年8月26日 0時) (レス) id: eb23d37959 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆーい | 作成日時:2018年5月31日 19時

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