6 牛鬼2 ページ41
「朝になれば“その姿”から__また元に戻るのかリクオ……」
リクオは「そうかもな……」と短く質問に答える。
「そして妖怪であることは忘れてしまうのか」
ゴロゴロ…と雷はまだなりつづけている。
「もう一度きく
自らの意思では妖怪変化成せぬのか
今のお前は昼間の記憶はあるか
『昼』がその姿知らぬなら夜と昼は…別人だというのか」
リクオは少し目を閉じ、また開け
「…ずいぶんくわしいじゃねぇか牛鬼…そんなに…オレが気になるのかい…?」
と言った。
牛鬼は手に力を込め、リクオの首を少し切り、目を見開いた。
「質問に答えろこのうつけがぁぁあぁあ」
牛鬼は畏を発動させ、リクオが今まで倒してきた奴らの幻覚が現れた。
「リクオォー!!自分を守ってくれる百鬼夜行がいなければ…そんなものか!!
総代将は違った!!お前の継いだ血は
くさってしまったと言うのか!!」
するとゴウッと炎が上がった。
明鏡止水を使ったのだ。
幻覚たちが全て消えていく。
「オレの『意思』は変わらねぇ。血に目覚めた時からな
オレは三代目となり___てめぇら全員の上に立つ!!」
そして、刀と刀が合わさる音が、静かな屋敷に響く…
「牛鬼……オレと姉貴を殺して………その後どうするつもりだい」
リクオは牛鬼に問う。
「お前とAを殺してオレも…死ぬのだ」
もうすぐ…決着がつく……
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作者名:桜 | 作成日時:2015年2月27日 20時