3 知ってた ページ18
「おじいちゃんになんか
ぜんぜん…似てないよー!!」
ダッと駆け出し、部屋からリクオは出ていってしまった。
「リクオ!!」
オレもリクオを追い掛けて、部屋から出た。
ああ、そうだ。清継(ワカメ)に妖怪は悪者で、クラスのみんなに存在を否定されたんだっけ……
「若!!風邪をひきますよ」
とリクオに雪女は声をかけるが、ほっといてよ!!と言って、近づけようとしない。
「あ、A様……あの…」
「うん、なんとか、言ってみる。」
庭にポツンと立っているリクオにオレは声をかける。
「リクオ」
「………」
それでもリクオは返事をしない。
「リk「お姉ちゃんは…知ってたの?」え?」
「お姉ちゃんは、妖怪が皆、あんな奴らだって……知ってたの?」
……どう答えよう…
「………「答えてよ!!」」
「……ああ、知ってた。」
その答えに、リクオは目を見開く。
「でもな、リクオ「嘘つき!!」…え」
「なんで教えてくれなかったの!?妖怪は英雄<ヒーロー>なんかじゃなくて、人間を襲う奴だって!!」
「……」
「ボクと一緒に……かっこいいって…言い合って……嘘つきなお姉ちゃんは……大っキライ!!」
「っ!……」
オレはうつむいて、ゴメン、と言った。リクオに……嫌われた……
泣いているところなんか……見られたくない。
オレはすぐにリクオに背を向け、自分の部屋に向かった。
「ハァッ…ハァッ…」
あの総会の内容……そろそろガゴゼが仕掛けてくる。
何とかして…止めなくちゃ
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作者名:桜 | 作成日時:2015年2月27日 20時