8●●○同意できない ページ10
．
「はあ……」
次の日の授業中、私は机に頬を押し付けて先生の声を聞き流しながら、15回目の溜め息をついた。
そんな私を心配してか、後ろから小さく声がかけられる。
「どしたの？ おまえ。あ、赤司とどうだった？」
吉川くんの何気ない質問こそ、今の私が溜め息をついた理由に深く関係することだったから、思わずびくっとして後ろを向く。
「…………疲れたよ」
本当疲れた。
精神的にね。
緊張きて気も使ったし、資料グシャグシャにしたし、いきなりキスされるし。
「なんか、お疲れ。優しい奴じゃなかったのか？」
「……優しいとは思うけど……」
仕事もかなり手伝ってくれたしね。
でもね。
「かなり変な人だと思う」
これ確実。
初対面でキスするなんてありえない。
「まあ、あんな奴普通の人のわけねーよな。
で、何でそんな疲れてんの？ 話ならいくらでも聞くぜ？ 今授業中だけどな」
多分かなり疲れた顔をしていただろう私に、吉川くんは、にかって笑って、優しくそう聞いてくれた。
だから私は覚悟を決めて、俯きながらも口を開く。
「キスされたんだ。赤司さんに」
その瞬間、吉川くんが持っていたボールペンが宙を舞った。
「あっ」
とっさに手を伸ばしてなんとかキャッチ。
周りを見渡して誰かに見られていないか確認すると、何人かと目があって小さく拍手をおくられた。
おもわずお辞儀をかえしていると、ぐっと肩をつかまれて私は吉川くんの方を向かされた。
「それ、本当なのかよ……！」
茶色い瞳が真ん丸になって私を見つめる。
「うん、あ、ほっぺにだけどね！」
キャッチしたボールペンをそっと吉川くんの机に置きながら、私は吉川くんから目をそらした。
ただ真っ黒なだけだと思っていたそのボールペンには、よく見ると小さな金色の点が散りばめられていて、私は一目でそれが星だとわかった。
「やっぱ赤司って、最低な奴だったんだな」
その言葉を聞いて、何故か胸がモヤモヤした。
だよね！ 本当最低な奴！
そう同意できない自分に戸惑った。
それはきっと、そうは思っていないからなんだろうけど。
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神無月光凛兎(プロフ) - snowmanさん» 質問いいですか？あのー字の色ってどーやって変えてるんてるんですか？ピンクだったんでどーやってるんだろと思いまして… (2015年5月11日 0時) (
レス) id: d8364f007e (このIDを非表示/違反報告)
snowman(プロフ) - 和美/渚とカルマさん» ありがとうございます！続編公開遅れててすいません(><)もうしばらくお待ちください。大丈夫です！きっと、仲直りします♪ (2015年4月10日 16時) (レス) id: a3ebd09a9e (このIDを非表示/違反報告)
和美/渚とカルマ - 初めまして、続き頑張って下さい。征君と仲直りしてほしい。 (2015年4月10日 15時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
snowman(プロフ) - 彌莉椏(ミリア)さん» ありがとう！(*^.^*)そうだね♪励まし合いで更新率UPだね！ (2015年3月31日 17時) (レス) id: a3ebd09a9e (このIDを非表示/違反報告)
彌莉椏(ミリア)(プロフ) - ファーストシリーズ(？)完結おめでとう(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 続編も応援してるよ！！Σd(･ω･*) お互い更新頑張ろー(ｍ'◇'ｍ) (2015年3月31日 17時) (レス) id: f64970fd2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：snowman | 作成日時：2014年12月7日 10時
