永遠のキスは星に【赤司征十郎】

28●●○見つけすぎ ページ30

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「そこ、その頬のでかい痣、どうしたんだよ！」






ああ、叔母さんに殴られたところだ。


さあ、どうしよう。

どうせ、転んだなんて言い訳は通用しない。

よし。






「いやー、天体望遠鏡におもいっきり当たっちゃってさあ！」






釣れるか？






「は！？ おまえ天体望遠鏡なんて持ってんの！？」






釣れたー！

吉川くんちょろいよ……。






「うん！」






でもきっと征には嘘は通じないな。


痣はばれないようにしないと。

後でマスクでも保健室に貰いにいこうっと。






「今度見に行っていいか？」

「え、私の家に来るってこと？」

「おう」






そっちきたかー！






「ちょっと無理かも……。家の人厳しいからさ」

「そっか……残念だな」






吉川くんは心底残念そうに目を伏せた。

長い茶色の睫毛も一緒に下を向く。






「吉川くん、睫毛長いねー。目も茶色で大きくて綺麗だし、羨ましい」






空気をよんでない発言だったかもしれないけど、本当にそう思った。


初めて会ったときも思ったけど、吉川くんって顔可愛いしイケメンだし、モテそうなのに、なんで変にぐれてるんだろう。






「それさ、誉めてんの？ けなしてんの？ 女みたいってことだろ？」

「まさか。せっかくイケメンなんだから、その中途半端なぐれてます感、やめたほうがモテると思うよ」






顔と性格が一致してないもん。

普段必死に問題児ぶって、現に先生にはそう認識されちゃってるけど、たまにパッて見せる明るい笑顔で、それは偽ってるんだな、ってことがわかるんだよ。


ほっぺをつまんで、ぐーっと横に引っ張る。






「ひゃ、ひゃめりよ、ひゃにゃしぇ(や、やめろ、はなせ)」

「やだー」






笑いを堪えきれるはずもなく、私はその顔を見て、たくさん笑ってしまった。

そしてそんな私を見た吉川くんは、顔をしかめたかと思うと、ぐっと私の手首を掴み、無理矢理自分のほっぺから手を離させた。






「俺は、モテたくないからこうしてんの！」

「モテたくないの！？ 意外。あと手首離して」

「だーかーらー、好きな奴以外に好きになってもらってもしょうがないだろ。はい離した！」






……え。吉川くんも恋なんてするの。






「何驚いてんだよ。おまえもいるのか？ 好きな人」

「もうそれは聞かないでください」






みんなLove見つけすぎです！




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