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あれから私はあの日の出来事は忘れ、センラに再び猛アタックするように_____
なんて、できなくて。
諦めない、とは考えたもののどうしてもセンラ本人の前であんなことを言ってしまった以上、なかなか声をかけられずにいた。
毎朝一緒に時間を合わせて途中まで歩いていた朝の時間もない、暇になったらすぐにセンラに話しかけることもない。
もちろん、センラからは元々グイグイ来なかったので、連絡がこないこともなんとなく分かっていた。
何も出来ないまま時間が過ぎていく。どうしよう、どうしようと考えても解決策が見当たらない。
こういう時自分の発想の貧困さに嫌になる、なんて思いながら自分のベッドに寝転ぶと、ふとカレンダーが目に入った。
「………あ」
思わず、小さく声を上げる。
今週だ、浦島坂田船のライブ。
後輩の子に誘われて、なんとなくセンラの新しい一面を見れるかなとか思って一緒に行くことになったんだっけ。
正直、前より行く気力が少なくなっているのは事実だ。
それでも、このチャンスを逃したらもう二度と私とセンラは話せないような、そんな気がして。
よし、と意気込んで、ベッドから起き上がる。
勝負所はライブの日だ。
その日で私の全てが決まると思え。
なんて、自分に喝を入れ、クローゼットを開ける。
それから2時間ほど、1人ファッションショーを行っていた。
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まりあ リス_ラ - 好きです (2019年4月6日 0時) (レス) id: 4cddf3a5c1 (このIDを非表示/違反報告)
倖弥(プロフ) - 史緒さん» ありがとうございます!楽しみにしています! (2018年9月12日 9時) (レス) id: c364521a02 (このIDを非表示/違反報告)
史緒(プロフ) - 倖弥さん» ご意見、感想ありがとうございます!新しい小説を作成し外伝という形にしようと思います!! (2018年9月12日 0時) (レス) id: ed6dc68708 (このIDを非表示/違反報告)
史緒(プロフ) - 岡本 えりさん» リクエストありがとうございます!こちらで番外編として書くにしろ残り話数が少ないので外伝という形で作ろうと思います、少々お待ちください…! (2018年9月12日 0時) (レス) id: ed6dc68708 (このIDを非表示/違反報告)
岡本 えり(プロフ) - ぜひお願いします!新しい小説が見たいです! (2018年9月11日 16時) (レス) id: 05e4939074 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:史緒 | 作成日時:2018年8月19日 20時