いつだって、君は。【センラ】

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｢___せ、ん、ぱ、い！｣

｢わっ、どうしたの真藤ちゃん？｣



あの後センラと待ち合わせ場所と時間を決め、いつの間にか約束の日の2日前。

今日も今日とて仕事に励んでいる私に、後輩の子が声をかけてきた。
声の主の方へと向けばなにやらご機嫌そうな顔をしている。


｢A先輩って、浦島坂田船、ってグループ知ってますか？｣

｢浦島坂田船？うん、知ってるけど……｣


知ってるどころかメンバーの一人に恋してます、なんて口が裂けても言えない。
あまり知ろうともしてなかったから無理はないけど、最近になってセンラってもしかしてすごい人なのでは？と思い始めている自分がいる。


｢自分から言っておいてなんですけど、意外です、先輩そういうのあまり聞かないタイプだと思ってました｣

｢あー……前友達に勧められて！そしたらはまっちゃった｣

｢なるほどなるほど！それで、先輩にお願いがあるんですけど____｣



友達に勧められたなんて全くの嘘だ。
というかむしろ本人に勧められた。
ハマったというか、前より少し動画サイトを開く頻度が増えたというか、生放送を見るようになったというか………
言い訳じみた考えを頭の中でぐるぐると吐き出していると、目の前に後輩のスマホが突き出される。
文字がたくさん書いてあって一目見ただけでは全文は読めないが、『浦島坂田船』『ツアー情報』という単語は目に入る。




｢ライブ、一緒に行ってくれませんか？｣



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