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実は、和臣様とは幼なじみなのです。
同い年で小さい頃からよく一緒に遊んでいたので、彼が私の婚約者だと知らされたとき、凄く驚きました。
正義感に溢れていて、強く優しく、何事も諦めない、そんな彼は私の自慢の友人であり大好きな人です。
しかし…
私は和臣とは友人としての関係でいたい。
もちろん結婚は憧れであるが、してしまうと今の楽しい関係がなくなってしまうのでは…という不安もあるのです。
色んな人と関わりたい、それが今の私の一番の願いでもあります。
といっても、年齢的にはまだ正式に結婚は出来ませんので…。
準備も終わったことだしそろそろ生きますか。
私は急いで階段を駆け下りた。
扉を開けると、和臣の話し声か聞こえた。
和臣を窓から見下ろしたとき誰も近くにいなかったので、一人で来たと思っていた。
恐る恐る近寄ってみると、彼の隣に見たことのない人がいた。
長身で黒髪、漆黒の瞳を持つ彼は、大人のような雰囲気を漂わせていた。
ボーっとしていると、彼が私に気づいたらしい。
「プリンセスがおいでです。」
「あ、彩!」
タタタと私の方に駆けてきた。
「久しぶりだな!会いたかったぜ!」
「久しぶりって3日会ってなかっただけなのに」
「俺にとっては長いんだ」
「冗談、私も会えて嬉しい」
ふふ、と微笑んだ。
「そうだ、今日は彩に伝えることがあるんだ。」
そう言って、長身の彼を見た。
「こいつは俺の新しいお供だ、って言っても表面上だけだ。俺らと同い年で俺の古くからの友人だ。色々あって、今はこうなってる。」
えっ、同い年なの!?
もっと上だと思ってた。
「初めまして彩姫。黒木貴和です。
以後お見知りおきを。」
私の手を取り、優しくキスをした。
ヒャ!
「よ、よろしくお願いします…!」
何かぎこちなくなっちゃった…
「お前!なにさりげなくキスしてんだよ!」
「え?挨拶しただけなんだけど」
「あのなぁ」
和臣落ち着いて…
「ほら、愛しの姫が言ってるぞ。」
そう言って私の方を向いた。
彼の瞳は甘く切なく、ずっと見ていると吸い込まれてしまいそうだった。
「あれ、姫、もしかして俺に惚れちゃった?」
瞬間、私は彼を見つめていたことを悟った。
違うと言いたかったけど、それはそれで言いづらかった。
「姫は優しいね。でも、これ以上何か言うとヤキモチ妬いちゃう人が…」
「黒木っ!!」
あはは…
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brume - なんなさん» ありがとうございます!楽しんでもらえて私も嬉しいです(o’∀`)♪これからも宜しくお願いします!! (2019年7月16日 20時) (レス) id: 5cf405873d (このIDを非表示/違反報告)
なんな - 面白かったです!なんか、中身が新鮮でドキドキ、ワクワク感倍増です!最新がんばって下さい!応援しています (2019年7月15日 13時) (レス) id: 9359a1f9be (このIDを非表示/違反報告)
brume - みなみ@Project KZ隊長さん» ありがとうございます!応援してもらえて凄く嬉しいです(*´∀`)更に面白いストーリーに出来るようKZの要素を上手く含みながら発展させていきたいです!! (2019年7月8日 21時) (レス) id: 5cf405873d (このIDを非表示/違反報告)
みなみ@Project KZ隊長(プロフ) - なんか新感覚ですっごい面白かったです、!お姫様系大好きなんですよ〜!設定がちゃんとしていて中身に入り込みやすかったです!更新頑張ってください! (2019年7月8日 18時) (レス) id: adba53847b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:brume | 作成日時:2019年7月7日 18時