8 静まった混乱 ページ3
貴方side
目を開くと、いつも通りの部屋で本が沢山あった。
そして佳主馬がいて珍しくパソコンなんかは見ないで私の方を見ていた。
『……、心配した?』
「別に」
いつも通りな佳主馬に私は笑った。
さっきみたいなクラクラする感じはもう無かったので少し立ち上がってみる。
と、ふらっとしてまた倒れそうになるが 佳主馬が私の背中を支える。
「ばか、急に立つからでしょ、ゆっくり立ちなよ」
『…あ、そっか』
確かにと、まだ全然回っていない頭で思いながら座り直して ゆっくりと立ち上がった。
『よし、元気元気!!』
そんなことを言っていると佳主馬が思い出したように私に話した。
「A、無かったら別にいいんだけど 学校の制服とか持ってきてる?」
『うん、たまたま持ってきてるけど……あ、葬儀…?』
「そうそう」
ま、持ってるならいいよ。と言われた。
その日はもうお風呂に入って眠りにつくことにした。
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八月一日
今日は最高気温の更新日で、汗ばむような暑さだった。
そんな暑さの中、私たちは大おばあちゃんの誕生日を祝っていた。
「『ハッピバースデイトゥーユゥー』」
そう歌う私たちの他のところで、万里子おばさんは喪服を着た知り合いに事情の説明をしていた。
私は佳主馬ママのお腹を撫でたり話をしたりしていると佳主馬パパがやってきた。流石に家族の時間まで邪魔できないと思い、私は適当にハヤテを撫でて遊んでいると理一さんから話しかけられた。
「…ところで君は、人に役立つ仕事に興味はあるかな?」
『えっ?』
「例えば…サイバーテロ対策とかね!君の暗算での、暗号解読…あとはOZの…情報バックアップ管理庫に使われた暗号作成能力、その才能は放っておくにはもったいないと思うよ」
私は、居間から流れる侘助さんのニュースを聞き流しながら私は苦笑いする。
正直、あんな張り詰めた状況がずっと続くとなると耐えきれない。
『はは……もう懲り懲りですよ。』
「そうか…、まぁ気が向いたら言ってくれ」
そう言って、私とハヤテの前から去っていく理一さんを見たあと 私はハヤテの頭をわしゃわしゃと撫でる。
…本当に数日間でここまで仲良くなれるなんて 私たちズッ友レベルだよね。
真面目な顔でそんなことを考えていると、私の方へ佳主馬がやってきた。
「電話…」
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雫(プロフ) - らいおん!!!さん» 返信遅くなってごめんなさい!実はこの作品は最近読み直して削除しようか迷っていたものでした笑そんな素敵なコメントを貰えて嬉しいです!幸せなコメントをありがとうございます。これからも良い夢ライフを〜! (2021年12月16日 22時) (レス) id: 443525fccc (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 名前はまだないさん» 返信遅くなってごめんなさい!実は数年前に書いてたものもあるんですけど、、当時は文章に疎くて評価が酷くて、、、笑やっとリメイ クして、素敵なコメントも貰いながら完結させることが出来て嬉しいです。素敵なコメントありがとうございました^^* (2021年12月16日 22時) (レス) id: 443525fccc (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - ゆりあさん» 返信遅くなってごめんなさい!感想ありがとうございます^^*壮大な夏、何歳になっても憧れますね!これからも頑張ります!元気になるコメントありがとうございます! (2021年12月16日 22時) (レス) id: 443525fccc (このIDを非表示/違反報告)
らいおん!!!(プロフ) - 2021年から失礼します!!!サマーウォーズ久々に見てかずま推しになったのをきっかけに、夢小説を調べていて貴方様の作品に辿り着きました...幸せな小説をありがとうございますっ!応援してます! (2021年7月23日 8時) (レス) id: cf380feacb (このIDを非表示/違反報告)
名前はまだない - 2021年から失礼します!数年前に佳主馬の夢小説を探していたのですが、久々に検索してみてこんなに素敵な小説に出会えるとは思いもしませんでした笑 文章をかけるの凄いです!楽しく読ませてもらいました、ありがとうございました!!!!! (2021年7月19日 20時) (レス) id: 567784a46c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雫 | 作成日時:2019年8月5日 22時