▽75 ページ25
キョロキョロ、と見渡すとマイキー君とドラケン君がどこにも居なかった。
「おっかしいなぁ、どこ行ったんだ?ん?…あっ」
病院の裏で背中をもたれているマイキー君とその隣に立つドラケン君がいた。
「マイ__」
と、声をかけようとして止まった。
途端、ズルッ、とマイキー君が崩れ落ちた。
「……よかったっ」
「マイキー」
「ケンチン、A、生きてる…!!」
「あぁ……っ!」
初めて見た、2人の泣く姿。
気丈に振る舞ってたんだ、みんなを励ます為に。
そうだよな___、一番辛かったのはマイキー君だ。
今ココにオレはいちゃいけない。そう思ってオレはこの場を離れた。
**
御坂、Aちゃんのことをふと考えてみた。
あんなに巻き込まれたくない、と言っておきながら危険って分かってるのに来て、ドラケン君を庇って。
重傷を負ってて痛くないはずがないのにアッくんのフォローに回ろうともした。
Aちゃんは不良じゃない。ここまでやる必要なんて無いんだ。確かに強いかもしれないけど、どうしてあんな献身が、自己犠牲が出来るのか。
献身もここまできたら、いつかその身を滅ぼしかねない。
それに、不良何人も相手にして、凄絶に笑んでいたAちゃん。殺気という殺気を飛ばして、理性も飛ばしかけたような…、フツウの女の子のハズなのに、喧嘩しているときはまるでマイキー君を相手にしているかのような重圧感。
それに、半間に狙われていた。どうして狙う必要があったのか、どうしてAちゃんなのか…。
疑問は尽きない。
でも…。
「取りあえず、8月3日、切り抜けたぞ、ナオト…!!!」
滲んだ視界を雨のせいにして、拳を突き上げた。
▼タケミチ side終了
▼76 ― If you be fall evil together 2 ―→←▽74
1379人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
沙耶(プロフ) - とっても面白いです!他の作品も読んでいて楽しいです。出来ればこちら更新してくださると嬉しいです。未来のことも気になりますし! (2022年9月25日 22時) (レス) @page31 id: 5943b8e857 (このIDを非表示/違反報告)
Rii - 本当に面白い・・・。続きを更新してくださるとすごく嬉しいです・・・! (2022年9月17日 13時) (レス) @page31 id: 6d42949a76 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます。drem要素はナシですがkkak要素は少しだけ入れようと思ってます;; (2021年12月5日 21時) (レス) id: 360fc9d44a (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 素敵です!一つ質問ですがこれって、ドラエマやココ赤はありですか? (2021年12月5日 19時) (レス) @page28 id: 84912e6348 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - ttakedasaki0906さん» コメントありがとうございます!頑張ります( ; _ ; ) (2021年12月3日 22時) (レス) id: 1410bbb1e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆー。 | 作成日時:2021年11月15日 18時