°+*-story...9-*+° ページ11
ヒビヤ君も落ち着いた所で私はふと、あることを思い出した。
『じ、実は……』
あのあと、エネちゃんは何と言いたかったのだろう。そのことを聞く為に私は、エネちゃんの方に向きなおった。
でも変だ。
シンタローの持っている携帯に、エネちゃんの姿が見当たらない。
名前、呼んでみようかな。
「……エネちゃん?」
返ってきたのは、エネちゃんの声では無かった。
「エネ?……ああ。エネならキド達の所に行った筈だが?」
キド達の所か。それならすぐに戻ってくるだろう。帰ってくるまで待っていようか。
……待てよ。エネちゃんは私の味方だから……
まずい。これは非常にまずい。エネちゃんはきっと信じさせる為に行ったのだろう。だとしたら……
「エ……エネちゃ……!」
「ただいま戻りました!」
突然の声。見ると、見慣れた青い少女が、シンタローの携帯に写っていた。
「エネちゃん!?お、おかえり……」
「おかえり、エネ」
「ただいまですAさんにヒビヤさん!やはり、信じては貰えませんでした……」
帰ってきたんだ。良かった、無事に戻ってきてくれて。
「それと」
エネちゃんは続けた。
「戻ってくる前にこっそり聞いていたのですが、つなぎさん。帰ってきていないそうです。」
つなぎさん……セトのことだ。帰ってきていない?そんな……
「それで?」
ヒビヤ君が聞くと
「団長さんはあいつのことだからまたどこかでふらついてでもいるんだろうって言ってたんですけど、連絡もとれなくって……」
セトが?アジトを出てからもうずいぶん時間が経っている筈なんだけど。
「かれこれ1時間。何があったのでしょうか……」
その言葉を聞いた瞬間、私は急いで部屋のドアを開けた。何かあったのかもしれない。そう思うと、いてもたってもいられなかった。
「私、セトのこと探してくる」
そう言うと、ヒビヤ君とシンタローが同時に私を呼びとめた。
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作者名:猫目大好きカノLOVEユウカ@ミヤビ | 作者ホームページ:http://なにそれオイシイノ?
作成日時:2014年8月23日 17時