検索窓
今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:43,221 hit

第22録 私を生かすモノ ページ28

「そう言いながら、ワシには嫉妬した様に見えたが?突き飛ばされた時の表情、見せてやりたいわ」

『嫉妬なんて……それに、恋だってしている場合じゃない。

ま、全部終わったら、お嫁に行ってあげても良いよ?』

そう返すと、

「いらんわ」

と間髪入れずに返された。

『いらんって、ああいう熱い男は嫌いではないよ?』

「やっぱり惚れたか?」

『ほざけ』

ラビの槌に腰掛けティムキャンピーを探す。

『あれ?ティムキャンピーは??』

「あのアホについて行った」

『はぁ!?何で、』

「しるかいな」

『……ブックマーーン、』

「なんじゃ?」

『ブックマンって楽しい?』

その問いには答えてくれなかった。

「お主は……どこまで思い出した?」

『思い出した、は、違うなぁ……私は思い出す事なんて無い。』

「ならまだお前はお前じゃな」

『なんでそんな事聞いた?』

「……小娘め」

『え?何で??何で貶した?貶したよね?』

「生き残れよ」

『!?……ぇ、』

ブックマンの言葉に驚いて思わず槌から滑り落ちる。生き残れと言われた。

『私は、』

「あのロクでもないのより、お前の方がマシだっちゅー話じゃ」

『やっぱりあのおっさんは……アンタなんだな、』

「……」

『随分、丸くなったんだな……』

クスリ、笑いを溢すと鋭い目で睨まれていた。



程なくしてラビが帰ってくる。

『おかえり……?』

その顔はどこか疲れており、さらに謎の物体(リナリーの結晶)を連れて来たのはこれ、AKUMAじゃない?

「何か変なの連れてきた」

どう見てもAKUMAだ。

あの結晶の中にリナリーがいるらしい、ブックマンは目を見開いて記録を取っているようだった。

『ねぇ、もしかしてお前……』

AKUMAの側に寄る。
他のAKUMAと違い何か雰囲気が違う、どういう事だ?

「ちょ?もしかして、Aかっちょ?」

『あ、あぁ……』

「クロスからだっちょ」

AKUMAから手紙を貰う。

クロスから、あの飲んだくれからの手紙とか良い予感はしないが……

『?』


A、お前中国に居ろって言ったのに来やがったな?

コキ使ってやるから覚悟しとけよ。

by クロス



『っ!?』

クロスの落書きに怒りが込み上げる。

「何さそれ?」

ラビに見られそうになり、グシャグシャグシャッと丸めて東雲で墨にした。

「おおぅ、」

素早いその行動に引き気味のラビとミランダ。

『……はぁ〜〜〜〜〜〜?????あんの、バッッッカクロス…』



next

第23録 犠牲と代償→←第21録 恋い焦がれる



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
50人がお気に入り
設定タグ:D.Gray-man , ラビ , Dグレ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:名取針子 | 作成日時:2019年4月15日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。