第18録 約束のパンケーキ＋コメ ページ22
《…Aだね？今まで何を……っ》
『ごめんコムイ！……今はリナリーに会えない、会いたくないの。イギリスにはいるから、任務も今かけている所に連絡してちょうだい…』
《ここは、君の……》
ホームにいる時と同様に彼女の口調は穏やかだった。
正確には、Aの口調をリナリーが真似するので、コムイがホームに居る時は淑やかにして！と、お願いしたのだ。
『今回の任務で、自分の至らなさを痛感した…イノセンスを三つに分散する事で、出力が落ちた。使い手が…
私が、
こんな武器１つ扱えないなんて、ほんと、弱過ぎて嫌になる。』
彼女の後ろから老人の声がする。
『じぃちゃん！ちょっと電話してるんだから、わー！！危なっっちょ、待って、ぎゃ！？っ、コムイごめ、切る！』
騒がしかった音は切れ静かな空間が訪れる。
「……A」
コムイは静かに後悔する、彼女はもっと強くなるつもりだ。
彼女が帰還すると室長室の部屋の鍵を閉めて二人っきりになる。
程なくしてコムイの悲鳴等が響き渡り、部屋からAが出てくるとか細い悲鳴を上げながらコムイが逃亡していった。
「ぇ、A……？」
『ただいま、リナリー』
「お、怒ってるんだから！」
『うん、知ってる。でも庇った事に後悔はしてないし、正しいって思ってる。
ジェリーちゃんのパンケーキ食べに行こ』
焼けて短くなった前髪と横髪、伸びる速度は変わらないらしい。
彼女のまだ長い後ろの髪が揺れた。
『あ、その後、髪の毛切ってくれる？』
「？」
『リナリーに切って欲しいなぁ』
「もー！Aはずるい！なんでそうっ」
『リナリーが大切だからよ。
大好きなんだ、だから同じ事になれば何度だって庇うわよ？』
「庇われないくらい強くなってやるんだから！！」
『あはは！期待してる……リナリー、ボロボロだね』
「〜〜〜〜っ」
『沢山泣いたろ？側に居てあげられなくてごめんね、』
その後、二人でパンケーキを食べた。
これは小さい時からの約束、二人で任務をした時は必ずパンケーキを食べている。
二人だけの約束。
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どうも、up主です。
以下がでしょうか？
リナリーと任務編。一応、リナリー、神田、ラビ、神田との任務編は方舟で、ラビとの任務編は方舟後と言う事にはなります。後どっかにブックマン編。
ラビ夢の癖にリナリー多くてすみません！どうしても、リナリーが出てきちゃう！
いえ、ちゃんと今から出しますよラビ。
拝 針子
第19録 貴方の熱を分けて欲しい→←第17録 火傷すら怖くない
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作者名：名取針子 | 作成日時：2019年4月15日 19時
