第九十九夜 崩壊。 ページ36
「何で、何でこんな……!!」
立っていられなくなり膝を折る。
「何でって……邪魔だからだよ。君ももう要らないからいいよ、じゃあね」
そう言われ気付いた。もう逃げ場は無い上に 二度と返らぬ幼い頃の記憶に。
『A、遊んでおやり』
『母上、あれはだれー？』
『……セラフィルくんって言ってね、父さんの知り合いなのよ』
『ふーん』
『よ、よろしくねっ』
『わたしはAだよ、よろしく！』
『今日は楽しかったね、セラフィルくん！』
『うっ、うん!!』
『今日から少しの間、家で預かることにしてるのよ』
『いっぱいあそぶー！』
『あしたぼくかえるんだ……』
『えっ……いやだ、いかないでよ!!』
『ごめんね、泣かないで』
『っ……』
『──僕、ぜったいむかえにくるから！ Aちゃんをおよめさんにしてあげる！そしたらまいにちいっしょだよ！』
『約束、だよ……？』
『うん、約束！ Aちゃんをむかえにくる！』
『ずっといっしょだよ』
“ずっといっしょだよ”
約束を破ったのは私の方だったんだ。
ずっと一緒だと 迎えに来るという約束を……
悪いのは、私の方だった……!!
「……すまなかった」
「…A様？」
「セラフィル、私はやっと思い出したよ」
「今更、遅い!!!」
Aに向かって剣を振り下ろす。
「A様!!!」
ああ手が届かない。僕は動けない、飛べない、走れない。
護りたいのに。そう決めたのに……！
届かない、回る、回る視界。
『力を求めよ、我は眷族』
そんな声が聞こえた。徐に光を放つ自身の剣をとる。
「眷属器……
腕だけを振ると、黒紫に光る力魔法がセラフィルの体を遠くに突き放した。
壁に大きく亀裂が入る。
「メルレム……おまえ、眷属器……！」
「げほっ!! ガハッ……ぐ、ぁっ……!!」
言いかけたときに、メルレムも血液を吐き出した。毒のせいと、魔力切れ。もともと魔力は多くなかったメルレムはあそこまでの魔法ですら耐えられなかったようで、その場に崩れた。
「……うし、ろ……！」
その言葉に反応して 咄嗟に避ける。
だが目の前に迫る剣先に、これまでかと瞳を閉じた。その瞬間
「サルグ・アルサーロス!!!」
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阿呆代表の神(プロフ) - ジュダルがメルレム？の兄となると、確かですが、ヤンバラの一族ということになりますよね。ジュダルはヤンバラ一族ではありませんよ。辻褄があってないというか……原作と違いすぎてゴチャゴチャになってますよ。 (2020年9月9日 17時) (
レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
乙姫(プロフ) - 伯爵王家編は残すところ二話です。伯爵王家編の終了と共に続編へ移行します (2015年4月23日 1時) (レス) id: 28e2e11b2e (このIDを非表示/違反報告)
乙姫(プロフ) - もうすぐ伯爵王家編完結です。まさか三十話にわたり書くことになるとは思いませんでした(；・ω・) あと少しで終わる予定ですので皆様応援よろしくお願いします！ (2015年4月19日 21時) (レス) id: 28e2e11b2e (このIDを非表示/違反報告)
乙姫(プロフ) - えるふぃさん» 有難う御座います！頑張ります(｀･ω･´) (2015年4月15日 18時) (レス) id: 28e2e11b2e (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - 乙姫さん» はい！！大丈夫ですよ、ちゃんとわかります！自分の書き方に自信を持ってください！続きが楽しみです♪ (2015年4月15日 17時) (レス) id: d0667a2ad3 (このIDを非表示/違反報告)
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