第九十夜 誘闇。 ページ27
「………その匂い」
「貴方もお好きですの？」
珍しく触れることを許してくれた彼の唇に唇を重ねて彼を閨に誘う。
「──とてもね」
彼は彼女の唇を奪い 壁に押し付けて手首を拘束すれば、彼女は甘い声を上げた。
「──A……」
「………セラフィル様……!!? Aとは………………?!」
その言葉に彼は彼女を突き飛ばし 機嫌が悪そうに部屋へ戻ってしまう。
「A」という言葉だけが脳裏に焼き付いて離れない。このままは嫌だと彼を追い掛けて部屋まで走れば、彼が鋭い眼光で睨む。怯んでしまいそうだけれど、そんなことでは何故あんな態度を取るのか納得できない。したくない。
「お教えください!!」
彼女がそう叫びながら扉を開けると、そこには一面誰かの絵で埋め尽くされていた。描かれている女性はA………。
「………ッ……」
「──解ったかいローザ。僕は君を愛してなどいない」
そう言うと彼女は部屋から飛び出した。
「………あああああああああああぁぁっ！！！」
半狂乱でナイフを降り回せばそれは己の身を滅ぼすが如く自分の頬を掠める。魔導士に魔法で押さえ付けられるがそれでもなお叫び続けた。
「何で私が…何で、私がこんな………!! ああああああぁぁっ！！」
それはとても滑稽で、だけど儚くて……
「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」
一人の人格を破壊してしまうものだった。
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阿呆代表の神(プロフ) - ジュダルがメルレム？の兄となると、確かですが、ヤンバラの一族ということになりますよね。ジュダルはヤンバラ一族ではありませんよ。辻褄があってないというか……原作と違いすぎてゴチャゴチャになってますよ。 (2020年9月9日 17時) (
レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
乙姫(プロフ) - 伯爵王家編は残すところ二話です。伯爵王家編の終了と共に続編へ移行します (2015年4月23日 1時) (レス) id: 28e2e11b2e (このIDを非表示/違反報告)
乙姫(プロフ) - もうすぐ伯爵王家編完結です。まさか三十話にわたり書くことになるとは思いませんでした(；・ω・) あと少しで終わる予定ですので皆様応援よろしくお願いします！ (2015年4月19日 21時) (レス) id: 28e2e11b2e (このIDを非表示/違反報告)
乙姫(プロフ) - えるふぃさん» 有難う御座います！頑張ります(｀･ω･´) (2015年4月15日 18時) (レス) id: 28e2e11b2e (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - 乙姫さん» はい！！大丈夫ですよ、ちゃんとわかります！自分の書き方に自信を持ってください！続きが楽しみです♪ (2015年4月15日 17時) (レス) id: d0667a2ad3 (このIDを非表示/違反報告)
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