第五十二夜 魔性。 ページ21
「やっぱりさっきの見られて……!」
「大丈夫だろ、別に悪いことしてないんだし」
「………」
そんなことより、と彼は扉を開けた。そこには数人の若き男女が集っていた為 人混みが苦手な彼女は人見知りをして彼の後ろに隠れ込めば、大丈夫だから と肩を掴んで前に押し出される。
まじまじと見られる感覚に彼女は目を瞑ったが、彼は然程彼女の様子を気に止めなかった。
「これが、シンドリアの守護神 八人将だ。」
「八人将……?」
「ああ。まずは紹介していこ……
ジャーファルは来てないのか?」
彼が問うと、扉が開き後ろからジャーファルが入ってくる。
彼は「どうしたんですか?皆さん集って……」と視線をAに移した。
「あ………ジャー、ファル……殿……」
「おや、先程ぶりですね。八人将の紹介は聞きましたか?」
「いや……」
今から説明するところだ、とシンが言うと ジャーファルは席に着きながら「そうですか」と微笑みながら告げる。
「まずは……ジャーファル。」
先程座ったばかりなのに、と思いながらもゆっくり立ち上がり 礼をする。
「先刻お目に掛かりました、ジャーファルと申します、十八歳です。
この国の政務官で、普段は政務を勤めています。そして八人将の最古参です。お気軽にお声かけくださいね」
にこりと笑みを浮かべて着席する彼を見て、初めて彼が自分より年上なのだと知った。背丈があまり変わらない上に童顔のため、メルレムと年齢は同じだと思っていたようだ。
「マスルール、次はお前だ」
「っス……
マスルールっス。……十四歳、ファナリスです。
普段は………森で寝てます。」
簡明で率直な紹介と、可愛らしい見た目が印象的だった。
「ヤムライハ」
「えっ!?あ、はい!えっと…ヤムライハです!普段は魔法の研究とか………魔法の練習などしています!!十六歳です、気軽に話し掛けてください!」
とても可愛い、という印象を受ける。メルレムと年も同じだ、とぼんやり考えながら次は誰だろうか、とちらりと見ると もじもじとしながら小さな少年がこちらを見ていた。
「えっと、シャルルカン…っス」
「──どうしたんだ?」
「ひっ!!」
声をかけると過剰に反応される。
「?」
「い、いや………思ったより………近くで見ると綺麗だったんで………」
言われた本人の彼女も、顔が赤くなっていた。
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阿呆代表の神(プロフ) - シンドバッドの冒険は漫画のタイトルです。「シンドバッドの冒険書」だと思います。 (2020年9月7日 16時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
阿呆代表の神(プロフ) - これはどちらでもいいと思いますが、態々女子(おなご)と言わなくても、乙女などと言えばいいと思います。いちいちすいません。 (2020年9月7日 16時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
阿呆代表の神(プロフ) - 魔力操作は気のようなもの、空を飛ぶのは…私はよく分からないですが、風魔法辺りかなと思います。詳しく知りたいなら調べましょう。魔導師ならまだしも、魔力操作を使える人でも、魔導師じゃなければ空は飛べませんので、魔導師以外の人が空を飛ぶのは可笑しいです。 (2020年9月7日 15時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
阿呆代表の神(プロフ) - 魔力操作では空を飛べませんよ。飛ぶのは魔法です。 (2020年9月6日 22時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
月影みこと(プロフ) - 質問です。このお話は原作何年前のお話なんでしょう?シンドバッドが19だから10年前ですか? (2016年3月13日 4時) (レス) id: 456fd0dd8b (このIDを非表示/違反報告)
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