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第四十八夜 視線。 ページ17

「そこまでにしてください。」

 突然に聞こえてきた男性の声に二人は驚いて振り返る。

「……貴殿は確か…」
「久しいですね、Aさん。改めて自己紹介いたします。私はシンドバッド王の従者であり八人将のジャーファルと申します。
普段は政務を担当しておりますので気軽にお声かけください。」

 にこりと微笑む彼の手を握り返し、笑顔で答えるが上手く笑顔が作れない。いつもならこの程度のことで笑顔を崩すことはないのだが、流石に長い間信頼していた従者からあんなことを言われた後では笑える訳も無く。
 無理しないで大丈夫ですよ。と告げるジャーファルに彼女は礼をすると メルレムの方へ向き直った。

「兎に角…Aさんもメルレムさんも、そこでやめてください。
もしメルレムさん、貴女がAさんの従者をやめる場合 シンドリアの女官として働いてはいかがですか?」
「──考えておく。」

 Aさん、とジャーファルが言うと、彼女は横目で彼を見る。

「シンが、部屋の前でお待ちですよ。」

 優しい笑みの奥に影を見た。

「僕 自分の部屋に戻る 姫様 さっきはごめん、でも 僕従者やめたいのは本当。」

 メルレムのその言葉に彼女は気が緩んだのか 華やかな微笑みを溢すと 「私はお前がどんな道を選んでも応援する。」と告げる。

「ジャーファル殿、といったか?」
「はい、Aさんの呼びやすいように呼んでくださって構いませんよ。」
「……では、ジャーファル殿。」

 結局そのままか、とジャーファルは内心言った。

「どうしたんです?」
「シンドバッドは…何か用件でも言っていたか?」
「ええ。シンからも話があるようです。」

 そうか、と彼女は言うと 部屋まで歩き始める。すれ違う人々全てが彼女の黄髪に見とれていたが、彼女は何かしたかと思い、若干不安を抱いた。

第四十九夜 霧散。→←第四十七夜 孤独。



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阿呆代表の神(プロフ) - シンドバッドの冒険は漫画のタイトルです。「シンドバッドの冒険書」だと思います。 (2020年9月7日 16時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
阿呆代表の神(プロフ) - これはどちらでもいいと思いますが、態々女子(おなご)と言わなくても、乙女などと言えばいいと思います。いちいちすいません。 (2020年9月7日 16時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
阿呆代表の神(プロフ) - 魔力操作は気のようなもの、空を飛ぶのは…私はよく分からないですが、風魔法辺りかなと思います。詳しく知りたいなら調べましょう。魔導師ならまだしも、魔力操作を使える人でも、魔導師じゃなければ空は飛べませんので、魔導師以外の人が空を飛ぶのは可笑しいです。 (2020年9月7日 15時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
阿呆代表の神(プロフ) - 魔力操作では空を飛べませんよ。飛ぶのは魔法です。 (2020年9月6日 22時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
月影みこと(プロフ) - 質問です。このお話は原作何年前のお話なんでしょう?シンドバッドが19だから10年前ですか? (2016年3月13日 4時) (レス) id: 456fd0dd8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:乙姫 x他1人 | 作者ホームページ:三つもあります←  
作成日時:2014年10月15日 23時

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