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第四十五夜 指輪。 ページ14

「だーーーーーーーッ!!もう訳わかんねえ!!!何でシンドバッドのモンになってんだよォ!!!!」

 彼が叫ぶように言うと流石に彼女も目を覚ました。
 眠たそうに目を擦るも、目の焦点が合わず酔いがかなり残っているためジュダルをシンドバッドと間違えてしまう。

「シン…」

 首に抱き着いてくる彼女に彼は動揺した。

「俺はシンドバッドじゃ……」

 大体、身長差がそこまでない為、彼の顔に彼女の胸が押し当てられて必死に体を離そうとジュダルが彼女に言い聞かせる。

「ん…擽った…」

 胸元に当たるジュダルの吐息に彼女が身を捩るが、彼が見兼ねたように彼女を押し倒した。
 馬乗りになって、片手で彼女の両手首を拘束し 顔を近づけると彼女が微笑むのが見え、動きが止まる。

「この前も……こんなこと、した…フフッ…」
「……んだよそれ…………」

 彼女の言葉に彼の中の何かが切れ、戸惑い無く彼女の唇に喰らい付いた。

「ん………っ…」

 背中に回された彼女の手にいよいよ理性が負ける。

「……!あっ、あ…!!」

 強引に掴んだ胸は姉のものと比べれば物足りなかったが、掌に感じる柔らかな感触に彼の我慢が無くなってきた。

「やっ!やぁっ!!いやっ、やだぁっ…!あっ、シン…シン…っ!!」
「俺はシンドバッドじゃねえ…っ!!」

 彼が悲し気に眉を潜めた瞬間、背後からジュダルがAの従者、メルレムに蹴りを入れられた。
 鈍い音を立ててジュダルは地面に倒れる。

「A様に手 出したら 許さない」
「ち、違……!」
「僕 見てた。お前A様襲った 悪い奴」

 確かに途中から見れば彼が一方的に襲っていることに。

「……チッ…もういい、さっさとA連れてどっか行け」

 後に続いてピスティとシンドバッドが来た。

「Aたん!」
「A!!」

 メルレムの膝の上ですやすや眠る彼女にシンドバッドは微笑み、Aを姫抱きにすると再び空へ舞い上がった。
 ピスティも次いで飛び立ったが、メルレムが動かない。

「久し振りだな、メルレム…」
「……久し、振り…」
「元気してたのかよ。」
「まあ…」

 夜の花畑に、沈黙が走った。

第四十六夜 凍結。→←第四十四夜 黒紫。



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阿呆代表の神(プロフ) - シンドバッドの冒険は漫画のタイトルです。「シンドバッドの冒険書」だと思います。 (2020年9月7日 16時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
阿呆代表の神(プロフ) - これはどちらでもいいと思いますが、態々女子(おなご)と言わなくても、乙女などと言えばいいと思います。いちいちすいません。 (2020年9月7日 16時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
阿呆代表の神(プロフ) - 魔力操作は気のようなもの、空を飛ぶのは…私はよく分からないですが、風魔法辺りかなと思います。詳しく知りたいなら調べましょう。魔導師ならまだしも、魔力操作を使える人でも、魔導師じゃなければ空は飛べませんので、魔導師以外の人が空を飛ぶのは可笑しいです。 (2020年9月7日 15時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
阿呆代表の神(プロフ) - 魔力操作では空を飛べませんよ。飛ぶのは魔法です。 (2020年9月6日 22時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
月影みこと(プロフ) - 質問です。このお話は原作何年前のお話なんでしょう?シンドバッドが19だから10年前ですか? (2016年3月13日 4時) (レス) id: 456fd0dd8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:乙姫 x他1人 | 作者ホームページ:三つもあります←  
作成日時:2014年10月15日 23時

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