自らの運命逆らう悪き者、死神 ページ40
扉を開けると、コートにフードの見る限り怪し過ぎる男がいた。…うん、怪し過ぎる！
「あ…人いたんだ。泊めてくれませんか…？」
えぇ…いきなりだし扉ボロボロだし…。
「でも、これ僕の家じゃないんだよ…」
しどろもどろに断ろうとしてたら、相手は鼻をスンと鳴らせた。やがて少しだけ目を開いて呟く。
「…善き者…？」
「え…？」
しまった、油断してた…！完全に人間になれてなかったみたい！
ってことは…。
僕は意識を集中させた。ふと気配を感じる。
「…悪き者…！」
「っ、流石…」
かなり…いや、今までも何百倍もの力を彼から感じた。強い。それしか言えない。
た、倒さなきゃ…敵！でも近距離過ぎて…どうしたら…！
「……すとーっぷ」
「…え？」
オドオドと戦う計画練っていた僕に、いきなり彼は話しかけてきた。
「え、もしかして戦おうとしてる？」
「え、当たり前だよ？」
何言ってんのこの人。あ、人じゃないのか！
「え、えぇ？早くね？待って待って」
「え、え、えぇぇ!?ま、待つ待つ」
「マジ？よかった、話通じんじゃん」
「まぁ、聞くよ。……？」
僕は警戒と共に構えを解く。…完全に相手のペースだ…。待つ僕もどうかと思うけどさ〜！
「まず。まずさ、何で戦おうとするの…？」
それは簡単かな。
「…女神様が」
「…女神？あの泉の…？」
知ってたんだ。まぁ有名だと思う。
「じゃあさ、何で女神が言ったら戦うの…？」
んー…生んでくれたから？
「使えてるし…」
「…あーあっ、こっちのヤツらもつまんねーのばっかだな」
…いきなり失礼。僕も人のこと言えないけど。
「そうやって自分の立場に忠実に動こうとする…そんなの、バカらしいと思わない…？」
「……」
…さっきから言ってることを聞くと…もしかして、この人…。
「俺は嫌だ。…だから、逃げてきた」
「……し」
聞いたことある。女神様に…。
「…何か言った？」
自らの運命に逆らい、尚も失踪する…悪き者のトップ…。
「…死神…？」
「知ってたの。…ヒヒッ…せーかい」
彼はニヤリと口角を上げた。
筆者の喜びのパート3(飛ばしてもらって結構です)→←僕は天使と呼ばれる存在
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しおんの蜂蜜 - ありがとうございます！物理天使も精神天使も大切にしております…w (2017年10月11日 17時) (
レス) id: 08bff9eebf (このIDを非表示/違反報告)
う〜たん - 天使がおるぅ…全員可愛い！ (2017年10月11日 10時) (レス) id: 3891798db5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しおんの蜂蜜 x他1人 | 作成日時：2017年10月9日 8時
