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幼児 椴は俺を疑う ページ13

俺はついでに落葉からこの街のことを聞いていこうと思った。イチとかヨンに聞くより適切な気がするし。
そのとき、
ゴンッ
「いったぁ!!」
鈍い音と共に、俺の頭に凄い勢いで痛みが走る。その痛みは物理的な痛みだけではなく、ピリピリと何か身体の自由がききにくいような痛みもあった。
「大丈夫かイブ!?」
落葉はこちらを心配してから、
「危ないからそれは持つなと言っただろ?椴」
と俺の後ろに向かって軽い説教をした。
後ろを振り向くと何とも可愛げな幼児が、この前落葉が持っていた大きな十字架を持っていた。
「ごめんなさ〜い♡だって…」
トド…とか言ったソイツは愛想よく微笑んで、
「何だか嫌な感じがしたから」
と俺を笑いながら睨んできた。
「嫌な…?もしかしたら、この前の悪魔がまたこの街に…?」
少しドキッとしたが、落葉は悪魔が俺だとは推測していない様子。
やっぱりバカだった。
しかし椴の方は何故か俺を疑うように見つめてから、
「探しに行こっか?」
と落葉に首を傾げながら聞いた。
「…いや、今日は新月だからそこまで急がないでもいい。ありがとうな」
落葉はステンドグラスから空を見てから、椴の頭を撫でる。
椴はつまらなさそうに口を尖らせてから、奥の部屋へ入っていった。
「…新月とか関係あるの?」
「あぁ。悪魔たちは月の力が強いと、魔力も強くなるらしい。今日は新月だから、よほど強いモノで無ければ大丈夫だろう」
呟くように落葉は暗い顔をしながら言う。そして俺を見て、
「しかし夜は危ない。新月だろうと、日が暮れたら帰りなさい」
と微笑んだ。
「…了解、気をつけるわ〜」
俺は適当に返事をし、切り返すように協会の扉へ向かった。
「イブ」
落葉に呼ばれ振り向くと、
「いつでも来ていいぞ」
と言ってくれた。
教会なんかに俺を置くのはいけない気がするけど、落葉は分からないから仕方ない。
「ありがと〜」
手を振って、俺は扉を通った。
俺が扉を閉めるまで、落葉は俺を優しく見ていた。

星空を見に行きたくなったらしい→←神父 落葉はバカだ



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しおんの蜂蜜 - ありがとうございます!物理天使も精神天使も大切にしております…w (2017年10月11日 17時) (レス) id: 08bff9eebf (このIDを非表示/違反報告)
う〜たん - 天使がおるぅ…全員可愛い! (2017年10月11日 10時) (レス) id: 3891798db5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しおんの蜂蜜 x他1人 | 作成日時:2017年10月9日 8時

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