38、歯止め ページ39
バキッ
だんだんと音が赤い水を帯びて音が変わっていく。
ドシャッ
ドシャッ
Aは立ち上がると今度は足できよまさの全身を踏み潰していく。
その音の中には鈍く骨が折れる音が混ざっていた。
「Aさん!やめてください!!」
「A!」
『…。』
武道とドラケンの声が聞こえないAは足を止めずにいる。
「おいおい!そんなにやっちまったら死んじまう!」
「やめろよ!」
それまで見ていた他の男達も止めようと口を開いた。
するとAは一度足を止めて彼らを見た。
『…。なに甘ったれてんの?お前らも殺す気でいたんやろ?なら殺される覚悟もしとるよなぁ?ま、お前らは刃物持ってないし刺してもないから骨折るだけで勘弁したるけどこいつは無理。もうすぐで死ぬからそこで待っとけ。』
ドシャッ
そしてまた足を動かし始めたA。
「やめろって!!」
そう言って入ってきたのは武道の仲間達であった。
「あっくん!!」
あっくんと呼ばれた男に背後からAは止められた。
『離せや。』
「俺の仲間がやめてくれって頼んでんだ。やめねぇ!」
気づけば後3人の男達がAの事を拘束していた。
『はぁ…。なんなんもぉぉぉ!邪魔せんといてや!!うちはコイツを殺さないと気ぃすまへんねん!!』
百「リュウガ…。ありがとう」
その声にハッとしたAは急いで百樹に駆け寄った。
『大丈夫なん!?話したらあかん!』
肩で息をする百樹は血だらけの手でAのほっぺを怪我をしていない腕の親指と人差し指でむにゅっと挟んだ。
百「私、死んでないから相手を殺しちゃったらやり過ぎちゃうことになっちゃうよ?目には目を歯には歯をでしょ?平等にしなきゃ…ね?」
『分かった…』
すると遠くからエマちゃんとヒナちゃん、そして救急隊員の人が走ってきた。
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作者名:凛 | 作成日時:2021年9月24日 20時