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_水南side_
如月さんとの電話を終え
真っ暗になった携帯の画面をジッと見つめる
画面に映る私の顔はひどい顔だった
あんな事を如月さんに無理矢理頼んだのも
全部結名のせいだ
丁度一週間前…結名の家族がこちら
京都にやって来た
勿論この洛山にも顔を出した(まぁ、1人で来たみたいだけど…)
やたら赤司君と絡んでいたから怪しいとは思っていたけれど
たまたま…
本当にたまたま二人が会話しているのを盗み聞きをしてしまった
内容は黒田さんの事だった
簡単にまとめてしまうと
赤司君は結名に協力しようとしているのだ
それを聴いてしまった私は黒田さんの一番近くにいる
黄瀬君に相談したのだが…
黄瀬君は信じてくれなかった
他の人に同説明したらいいのか私自身も分からなくて
1人悩み続けた結果…如月さんに無理矢理頼んだ
私じゃ…力不足だ…
?「あら…水南ちゃん?こんな所で何しているの?」
その声に私は反応して振り返った
振り返るとそこには部活の先輩
実渕玲央先輩…と、赤司君がいた
「い、いえ」
私は急いでポケットにスマホを仕舞いこみ
二人から目をそらす
もしかしたら聞かれていたかもしれない
「す、少し風に当たってただけです!
私行く所あるのでッ…!」
そう言って二人の横を通り過ぎようとした時
赤司君に腕を掴まれた
私は驚きつつも平常心を保ちながら彼の顔を見る
「何?」
赤「水南…」
実「征ちゃん?」
赤「…まぁいいか…気にしないでくれ」
そう言って赤司君は掴んでいた手を離し
実渕先輩と話しながら何処かへと行った
…とりあえず、怖かった。
それと、赤司君に聞かれている確率が高い…
私は二人の後ろ姿を見つめそんな事を考えた
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