記憶を取り戻しつつある悪女【黒バス】

取り戻す１１ ページ11

＿ワタシSide＿

暗い…

誰もいない深い深い闇

そこには誰かが踏み込めれるわけではなく

自分以外誰も入れない空間

何時からここに居るのか

覚えている

もう、随分と長い間ここに居る…気がする

ぼんやりと見える自分の手のひらを眺めながら

そんな事を考える

光に手を伸ばせば

私もその先に行けるだろう

だが、私は拒む

何時も何かとこじつけて

自分の本音はそこにないと自己暗示をかけて

逃げているだけなのだ

本当は…

もっと近くで…

もっと見える所で

見ていたい

だから……君を利用してるんだ

あの時あの人に言った“消すため”だって

そんなの出来ないって自分がいちばんわかっていて

それでも私は１人で居なきゃ行けない気がして

そういちゃったんだ

だから、私はあの人に賭けてるんだ

あんなあの人の戯言に付き合っている暇などないのだ

早く。

早く

はやく

ハヤク

早く早く早く早くハヤク早く早く速く早く早くﾊﾔｸ速く早く端役

ﾊﾔｸハヤクハヤクﾊﾔｸハヤクｯ！！

もっと早く…速く






「私を憎んで、嫉妬して、狂ってしまって下さい。先輩」
(私を助けてよ…誰か)


その言葉は誰かに届くわけでもなく

ただ、この暗闇に響くだけだった

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