記憶を失った悪女【黒バス】

記憶３５ ページ38

お泊り会(と言う名の貴族の遊び)から

何週間も過ぎて

２学期が始まった学校

私は相変わらずあの日もらった電話番号を眺めるだけだった

いつも、いつもかけようとして辞める

悪いことが頭によぎるから

今も…また

「(電話番号打ったのは良いけど…)」

ボーっと眺めていると

突然うしろから誰かが乗っかってくる

振り返ると黄瀬君が居た

「うわっ…黄瀬君か…」

黄「みんなのアイドル黄瀬涼太っすよ！

所で誰に電話かけてるんっすか？」

そう言われて画面を見てみると

電話が回っている状態で通話口の向こうからレオさんの

声が聞こえる

多分、乗られた時に間違えて押したんだろう

「ﾊｧ…腹をくくりますか…」

そうつぶやいて黄瀬君から離れて

レオさんと話す

「すみません。出るの遅くなって」

レ『お気になさらず

それより随分と迷われてたようですね』

「…私が知って得になるかは分かりませんが

如月さんたちが教えてくれないんだったら…

自分の足で全てを聞きに行きたいです」

レ『ｸｽ)直ぐに手配いたします

ご健闘をお祈りいたします』

そう言って電話を切ったレオさん

勢いで言ったけど…ちゃんと最後まで

話を聞いていけるか分からない

けれど…

記憶が無い自分が怖いんだ

それに、話を誰も教えてくれないから尚更

「…ふぅーっ…よしっ！

頑張る！！」

私は１人大きな声でそう言った

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