Wartime Karriere46 ページ48
声をかみ殺して肩を震わせて泣くAを、泣き止むまでひたすらリヴァイは抱きしめ続けた。殺すことを躊躇わず、無表情で人を殺す人間が、肩を震わせて小さくなって泣いている。ただ、泣く姿は間違いなく、見た目の年相応な姿だった。
「…ッ…落ち着いた。もういい」
しばらくし、やっと落ち着いたAは離れようと腕をほどく。だが、なぜかリヴァイが腕をほどかない。
「リヴァイ…？」
「…」
顔を覗こうとすると、そのまま押し倒される形で寄りかかってくる。
「ちょっ、リヴァイ？」
「…スゥ」
「…寝てる」
起こすことを諦め、布団をかけようと起き上がろうとする。だがリヴァイの腕力が強すぎて起き上がれない。ジタバタしてると、うっすらリヴァイが目を開ける。
「寝てていいから、放せ」
「…そのままでいい」
「は？」
そのまま、さらに強い力で抱きしめられる。完璧に起き上がれなくなった。
「寝ぼけてんのか？」
仕方なく、そのまま動かずにしているが、さすがに恥ずかしくなった。
「…リヴァイのこと好きな女に殺されそうだ…なんてな…」
寝顔を眺める。まつ毛が長く、普段恐ろしいほどの形相を生み出す眉間のしわはない。
「これはこれでかっこいいよな…」
新たな一面を見れた。ただそれだけで満たされる。
「…ていうか、今誰か入ってきたらやばい…よな」
あたりを見回す。今の所、誰の気配もないがハンジは神出鬼没だし、エルヴィンは気配が読みにくい。それまで冷静に分析してたAだが、自分の置かれてる状況を見て一気に恥ずかしさが増す。
「…なんで…だ」
さっきまで見ていたリヴァイの顔も見れず、体温を感じる余裕すらなくなる。心拍数は一気に跳ね上がり、体中に熱が帯びる。
「…わけわかんねぇ」
今までにはなかったこと。確かにリヴァイと離れた時は、とても苦しかったが、同様にイザベルとファーランがいなくなったときも同じだった。では、この感情は何なのか。
「なんでもいい…」
ただ、その感情は気持ちが良かった。顔は見れなくても、リヴァイの存在が近くにあるのは安心してるし、イザベルたちがいなくなった孤独感も、アリオスや父親からの恐怖も、全てリヴァイが包み込んでいたから。
「明日…ハンジに…きこ…――」
そのまま深い眠りに落ちる。この感情が何か知るのは、すぐ後のお話。
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ミレン(プロフ) - カリンさん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2017年1月25日 7時) (
レス) id: b76c4cbd4b (このIDを非表示/違反報告)
カリン - 本当に楽しい作品です！頑張って下さい (2017年1月24日 23時) (レス) id: 156ef3ff5c (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お気に入りの登録してくださった皆様、ありがとうございます！決してなりすましではありません；；ｗ心の底から目を腐らせてしまったことへのお詫びと、見てくださった感謝を申し上げたいと思います。 (2015年11月24日 23時) (レス) id: dbdaa525d4 (このIDを非表示/違反報告)
未恋ハンジ(プロフ) - ここに何かコメントおいてってくれると駄作者が犬のように喜んで駆けずり回ります☆ (2015年8月23日 16時) (レス) id: e4550b7e27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2015年8月22日 23時
