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Wartime Karriere40 ページ42

Aの怪我が治ると同時にAの副兵長就任が決定した。それは、新兵であるにもかかわらず討伐数16体補佐数3体という驚異的な数字をたたき出したことが大きかった。

「それで…就任早々悪いが、今日は貴族から壁外調査の資金をお願いしに行くんだが…あいにく私はちょっと用事があってね」
「僕が行くのか…?何も礼儀作法知らないんだが?」
「リヴァイも一緒だ」
「え…」
「何だその顔は」
「リヴァイが…?」
「A、これでもリヴァイは兵士長だ。礼儀作法はしってるよ」
「…へー」
「これでも、は余計だエルヴィン」
「頼めるかい?リヴァイだけで行ってもらっても構わないからね。強制はしないよ」
「…」

しばらく考え込むA。エルヴィンは、Aの答えを待った。

「行く。行くのはいいんだけど…」
「あぁ、すでに服装は部屋の前に置いてあるから気にしなくていい」
「…あ、そう…あぁ…」

それじゃ、とエルヴィンは話を打ち切り、部屋から出ていった。団長室を後にし、自室に戻ると箱が置いてあった。中を開けると入っていたのは、まさかの軍服。

「無難か…」
「なんだ」
「軍服?ってやつだ」
「…あぁ、なるほどな」
「そりゃ…ねぇ」
「一人で着れるか」
「無理だな…着たことねぇし」
「なら一旦出ていくからシャツだけ着とけ」

リヴァイが出ていこうとすると、Aは首をかしげた。

「何でだ?別にいればいいじゃねぇか」
「…は?」

Aの言葉にリヴァイの顔が豆鉄砲食らった鳩のようになる。

「意味わかって言ってんのか」
「?」
「…はぁ。男と女で、女は素肌を見せるもんじゃねぇんだよ。好きな男の前以外ではな」
「は?何言ってんだよ。僕はリヴァイのこと好きだけど?」
「…は?」

爆弾発言が連発される。わかっていた。Aの言うす『好き』には恋愛感情がないことが。

「お前も地下街で見ただろ。男は女の肌を見るといろいろ誤解するんだ」
「別に家族だからいいじゃんか」
「…なぜそこまでこだわる」
「は?別に出ていきたかったら出ていってもいいけど…」
「なら出ていく」

慌てて扉を閉めて外に出ていくリヴァイを見て首をかしげながら着替える。シャツを着たところサイズはぴったりだった。今回は舞踏会のだが、それぞれの兵団の権力を現す軍服を披露する場でもあった。それに巻き込まれたことを、まだAはしらない。

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ミレン(プロフ) - カリンさん» ありがとうございます!頑張らせていただきます! (2017年1月25日 7時) (レス) id: b76c4cbd4b (このIDを非表示/違反報告)
カリン - 本当に楽しい作品です!頑張って下さい (2017年1月24日 23時) (レス) id: 156ef3ff5c (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お気に入りの登録してくださった皆様、ありがとうございます!決してなりすましではありません;;w心の底から目を腐らせてしまったことへのお詫びと、見てくださった感謝を申し上げたいと思います。 (2015年11月24日 23時) (レス) id: dbdaa525d4 (このIDを非表示/違反報告)
未恋ハンジ(プロフ) - ここに何かコメントおいてってくれると駄作者が犬のように喜んで駆けずり回ります☆ (2015年8月23日 16時) (レス) id: e4550b7e27 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2015年8月22日 23時

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