彼女さん。side・K ページ5
「な、何!?」
目がギラギラしている。
アイドル、というか女子高生にそんな表現は失礼かもしれないけど、『キラキラ』なんて可愛らしいものではない。『ギラギラ』だ。
「カノさん!」
ぐっと顔が近づいてきた。
「…すっごく綺麗な人じゃないですかっ!」
「…え?あ、うん。そうだね…?」
何かと思えばハヅキちゃんの評価らしい。確かにあの子は、そこらではちょっと見ないほど整った顔をしているけど…これほど反応するだろうか。
「団長さん達は知ってるんですか!?」
「そりゃあ、まあ」
「公認!?皆さん公認の仲なんですね!?」
「…ん?ちょっと、キサラギちゃん?」
なんだか不安になる言い回しだ。首を捻る僕へ、やっぱり目を輝かせながら。
「カノさんってば、やりますねっ!あんな綺麗な彼女さんがいるなんて!」
「……」
はて、カノジョサンとは何だろう。
何かの隠語だろうか。ああ、そういえばキサラギちゃんはアイドルだし、芸能人特有の略語とかそういうものかもしれない。
…そんなわけないだろ。
バカげた考えを打ち切って、きちんと説明をすることにした。
「そんな関係じゃないよ、あの子は!一言で言うなら、そうだな…団員?」
「そうなんですか?…あれ、でも。団長さんから私まで、番号はちゃんと続いてますよ?」
「ちょっとした事情があってね。いい機会だし、話しておこうか」
そうして、僕は思い出す。
それは、およそ一年前…ちょうど『晩夏』と呼ばれる頃の、暑い日の事。
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ユキ(プロフ) - 最終更新日から4年ちょっと過ぎてしまっていますが、この続きを書いて頂けませんか?どうかよろしくお願いいたします! (2022年2月19日 22時) (レス) id: 710a3a49b7 (このIDを非表示/違反報告)
霜奈(プロフ) - 酒牙亜さん» コメントありがとうございます!こんな…もはや『恋愛』なのか『サスペンス(?)』なのか分からないようなものなのに…本当にありがとうございます!頑張ります! (2017年9月4日 17時) (レス) id: 2732718bb3 (このIDを非表示/違反報告)
酒牙亜 - 更新頑張ってくださーい!待ってますから!(*´ω`*) (2017年9月4日 16時) (レス) id: d72b2da870 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜奈 | 作成日時:2017年5月15日 15時