つまみ食い、ダメ絶対 ページ26
You side
((チチチチチ
外から聞こえるのは、鳥のさえずり。
目を開けるとカーテンから洩れる、眩しい光。
朝が来た。
貴『んっ…』
ベッドの上で大きく伸び、目を擦る。
貴『グリム、起きて』
グ「ふなぁ…朝か?」
貴『おはよう…ご飯、食べに行こ?』
グ「いっぱい寝たから、腹減ったんだゾ!!」
貴『…食べすぎちゃダメ、だよ』
グリムと一緒に、部屋を出た。
((ガチャ
エ「あ、おはよ」
デ「おはよう、A」
貴『おはよう…エース、首…どうしたの?』
エースの首には、見た事のある首輪。
デ「昨日、パーティに使うタルトをつまみ食いしたらしい。それで、ローズハート寮長に…」
エ「首をはねられたって訳。いいじゃんな、あんなにいっぱいあるんだし!!」
それって…昨日、トレイ先輩と作った?
貴『つまみ食い…ダメ』
エ「そう言うなよ〜。おかげで今日1日、魔法使えねぇし!!」
貴『…自業自得、だよ』
エ(ガーン)
((ガヤガヤ
食堂は相変わらずの人の多さで、座れる場所があるか分からないほどだ。
エ「お、ちょうど3つ空いてる。あそこにしようぜ!!」
背の高いエースが席を見つけてくれたので、後ろをついて行く。
((ドンッ
エ「って!!」
エースの横から人が来て、エースを押し退けた。
勢いが強かったのか、エースは尻もちをついてしまった。
貴『エース…大丈夫?』
エ「へーきへーき…ちょっと擦りむいただけ」
チラリ、と傷のついた手を見せる。
貴『…全然大丈夫じゃない。ちょっと…行ってくる』
デ「え?」
貴『あの』
私はエースを押し退けた人に、声を掛けた。
「あ?…あれ、噂の転入生ちゃん?」
貴『どうも、ハーツラビュル寮のA・スノウ・グレイといいます。先程、彼にぶつかりましたよね?謝って頂けますか?』
エースの手を引き、怪我をした手を見せた。
貴『この傷、貴方に押されて出来た傷です。謝るのは筋ですよね?』
「は〜?そんなかすり傷、舐めときゃ治るだろ」
貴『確かに傷は浅いです。ですが、貴方に付けられた傷には変わりありません』
「そんな大したことねぇ事で、呼ばないでくんね?」
その言葉で、カチンときた。
貴『大したことない?そうですか、分かりました…』
彼の手を指さした。
((ジュッ
「あっちぃ!!何すんだ、てめぇ!!」
指先に魔力を込め、彼の手に火傷を負わせた。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
サラッと怖い事してますよ、貴方。
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作者名:らんらん@In率低下中 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/simanekko01/
作成日時:2020年8月6日 19時