第345夜 ページ26
ーNosideー
「どう考えてもあちらの狙いは、空席のシンドリア王妃の座、ですからね…」
国同士を強く結びつけるための手段として代表的なものは政略結婚。
今までその手段を取らずにいたために、未だ独身であるシンドバッドの妻の座を狙うものも少なくはなかった。
「まぁ、うまくやるさ」
「お主の場合そのうまく、が心配なのだろう」
後ろで話を聞いていたドラコーンがそう言った。
「でもでも、Aたんがいるんだしそんな羽目は流石の王様も外さないよねぇ！」
とピスティが口を挟む。
「…お前ら、紅玉姫の際の冤罪、俺は忘れていないからな…」
シンドバッドは少し恨みがましげに、口々に心配の声をあげる八人将たちを睨むのであった…。
シンドバッド達が港でヴァニストン王国の使者達を出迎えている頃、Aはツクヨミのスパルタ指導を受けていた。
「集中しろバカタレが！
余計なことを考えているのが丸わかりだぞ」
そう言いながら振り下ろされる刀の一撃が、ズンッと重くなる。
「っ、そんなことないよ！！」
なんとか受け止めたツクヨミの刀を押し返そうとするが、全然びくともしない。
「こうしてウダウダしている時間が一番無駄だ！
時間は有限だ、有効活用しやがれ！！」
そう言い、ツクヨミはなんとか耐えていたAを後ろに突き飛ばした。
「わっ！」
思わずそう声を上げるAは、その場に尻餅をつく。
「…ツクヨミ様、なんか…焦ってる…？」
凄まじい剣幕のツクヨミに、Aはついそう尋ねた。
すると、ふとツクヨミは真剣な眼差しになる。
「…そうだな、焦ってる。
……お前があまりにも、できないからな！！！」
「そんなにぃ！？」
「さぁ立て…そこで地べたに尻つけてる時間が無駄だ…俺は無駄な時間が大嫌いだ！！！」
「ごめんなさい！！！」
再び上がるツクヨミの怒声に、Aは跳ね上がるように立ち上がった。
今日もスパルタ指導は終わらない。
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北狐(プロフ) - こたつさん» コメントありがとうございます！私のオリキャラ気に入っていただけたようで嬉しいです！笑 更新ペースはかなり遅いと思いますが、楽しんでいただければ幸いです…！ (2022年2月10日 10時) (
レス) id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
こたつ - 私もシリーズ1から一気読みしました〜！！ストーリーはもちろんオリジナルキャラのみんなもとても大好きです(特にロロくんと陽炎くんめちゃめちゃどツボです)これからも主様のペースで、更新楽しみにしております！ (2022年2月6日 1時) (レス) @page22 id: b04bd0b3fd (このIDを非表示/違反報告)
北狐(プロフ) - サオリさん» コメントありがとうございます！時間がなかなか作れず更新できなくて申し訳ないです…。でも楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2022年1月6日 14時) (レス) id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
サオリ - １つ目から一気読みしちゃいました！！面白いです！！更新が遅いとか関係ないです！！ずっと見てます！！応援していますので！！ (2022年1月5日 7時) (レス) @page21 id: ee2ef4b0e7 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜夢 - とっても面白かったです。 (2021年12月21日 16時) (レス) id: d6df4e3d64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北狐 | 作成日時：2021年7月11日 15時
