【マギ】国から追放されたマギ9【リメイク】

第334夜 ページ15

ーNosideー



風雅との戦争を終え、シンドリアは落ち着きを取り戻していった。



風雅帝国はアマテラスの嫡男である氷雨を皇帝に据え、七海連合には所属せず、シンドリアとは貿易国として交易を持つことになった。



煌帝国とは、先帝ツクヨミの代で破棄されてしまった不戦協定を再び結ぶことになった。



そしてAは、結論から言い、魔導士ではなくなった。



マギの血液から作り出された核がなくなり、新たにあの場にいた全員の血液を使って核を作り直し、その核に体が適応した結果だった。



ロロ曰く、他にも体質に変化が現れるだろう、とのことだった。



そんなAは…。



「Aさん、この書類をお願いします！！」



「任せてー！」



Aの前の机に、ジャーファルが運んできた大量の書類の山が置かれた。



そう、Aは今めちゃくちゃに働いていた。



本人曰く、湧くように体力が有り余っているらしい。



女官たちと共に王宮内のあちこちを掃除したり、時にはジャーファルの仕事を手伝ったり。



その過程で、Aの意外な一面が姿を表した。



そう、めちゃくちゃ仕事ができるのだ。



実はAは時雨と共に皇室教育を受けたエリートだった。



本人はまさか役に立つとは思っていなかったらしく、とても楽しそうにジャーファルの仕事を手伝っていた。



ジャーファルにとっては最高の助っ人だった。



まぁ、シンドバッドにとっては当然、美味しい話では無かったのだが。

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