7. 行く末。 ページ7
結果だけ伝えると、私は同意してしまった。
真剣なあいつを見て魔が差してしまったのだ。
そして私が同意した後の無邪気な笑顔――。
その表情が私の脳裏に焼き付いたように離れない。
ナイツオブクイーンのベンチをちらりと見る。
1チームには多すぎるマネージャー達は揃いも揃って美女しかいなかった。
なんで私なんだよ、私じゃなくてもいいじゃないか。
なんでよりにもよって私みたいな………。
ぐるぐると頭の中をハテナが駆け巡る。
ふとフィールドを見ると偶然エドガーと目が合う――と、
ひらりと手を振り、ウインクをされる。
恥ずかしくて思わず目を逸らしてしまった。
そして目を逸らした先で佐久間クンと目が合った。
そしてその瞬間お互いに目を逸らす。
………なんだこれ、なんでこんなことしてンだよ。
自分の忙しい行動に深くため息をつくと、試合開始のホイッスルが鳴り響いた。
試合が開始すると同時にエドガーが一気にゴール前まで上がる。
そしてそのままエクスカリバーを放ち1点を決める。
会場は大盛り上がりで所々黄色い声援が聞こえてくる。
点を決められて悔しいという気持ちと、自分のために点を決めてくれたのだと思うとなんとなく嬉しいような、複雑な気持ちになっていた。
その気持ちが落ち着かないまま、試合になんとなく集中できないまま時間は過ぎていった。
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作者名:リリィ | 作成日時:2022年9月11日 11時