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気付けば自然と目を閉じて、胸の前で手を握りしめていた
それはまるで、祈りを捧げるかのように
「どうかもう少しだけ、僕たちの為に力を貸して。イーリスの大地に立つ由緒正しき御屋敷まで、遥か昔から主人の帰りを待ち続けているその地まで、どうか僕たちを連れて行って。これが、最後のお願いだから」
僕の言葉に答える様に、ぶん、と響いた低い音
そして静かに、滑る様にして球体は方向を変えた
.
真っ直ぐ向かっていた山々は背後へと流れていき、徐々に空は遠くなる
代わりに目に飛び込んできたのは、ぽつぽつと地上に立つ建物の群れ
今も昔も別荘地として知られているのだと言うだけあって、一つひとつの建物の間隔は広く、外を歩く人の姿も殆ど見られない
その中でも、一際立派で荘厳そうな雰囲気を漂わせる屋敷の屋根が、小さな森の中に覗いていた
僕たちを乗せた光は、真っ直ぐにその森の中へと吸い込まれて行く
生い茂る樹々を避け、地面から数センチ程浮いた状態でふわりと移動し、数分もしないうちに開けた土地へ出る
そして立派な門扉が聳えるその屋敷の目の前で、淡い光はゆっくりと音もなく弾けて消えた
かつん・・・と石畳に落ちた金色の時計を、和くんがゆっくりと拾い上げてから
「帰ってきたよ、雅紀」
横たわる雅紀を、そっとぎゅっと抱きしめた
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しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、最後までお付き合いいただきありがとうございました！ 出来るだけハッピーエンドを迎えられるように、と思っていたので、そう言って頂けて嬉しいです。型破りな自由奔放神父様を感じて頂けてありがとうございます笑 素敵なコメントありがとうございました！ (2021年2月13日 19時) (
レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、完結おめでとうございます。アポロ様どうしたらいいか解らなくなってたんですね。ちょっとツンデレ気味？智くんの神父様は、何にも縛られない智くんならではの素敵な神父様なんだろうなと納得です。潤くんも生まれ変わって、みんな幸せで良かったです。 (2021年2月9日 20時) (レス) id: d9af776466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2021年1月19日 18時
