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「二人とも、ちょっと泊まって行きますか？」
「んや、もう行くよ。今から歩いてけば、近くの町に着く頃には店も開き始めるだろ。それに、感動の再会の邪魔はしたくねえしな」
騒ぎに気づいたのか、御屋敷の近くにある一軒家から飛び出すようにして出てきた男性は、僕の横に座る和くんと、和くんが抱いて膝枕をしている雅紀を見て、手にしていた護身用の剣を取り落とした
屋敷の管理人だと和くんがその場で紹介してくれたその人は、顔をくしゃくしゃにして涙で汚しながら、お帰りなさいませ、と震える声でお辞儀をしたのだった
「気にしなくていいのに。・・・本当に、休まなくて平気？」
「いいんだよ。それに、お前だって疲れてんだ、早いとこ雅紀と一緒に休んどけって」
和くんは手短に僕たちのことを紹介して、それから人手を集めるよう彼にお願いをした
彼は駆け足で家へと戻り、直ぐに息子達を連れてきた
そして和くんの指示の元、雅紀をお抱えの医者に診てもらうべく、屋敷の中へと運んでいったのだ
「昔っから、こうと決めたら譲らないんだから・・・。分かりましたよ。それじゃ、代わりにこれを」
きっと自分も一緒に雅紀を連れて行きたかっただろうに、僕たちの為に残ってくれていた和くん
智くんの意見に僕も賛同すれば、管理人から受け取っていた紙に何かを書きつけて、智くんへと差し出した
「ここの住所と、電話番号も一応ね。仮に虹の国に渡ったとしても、渡れなかったとしても、最終的にはここに帰ってくるつもりだから。俺宛てで連絡くれれば、手紙でも何でも、ちゃんと届けてもらえるよう話はつけとくんで。落ち着いたら、必ず連絡して」
「おう、ありがと」
「それと・・・。二人さえ良ければ、これ、俺が持っててもいい？」
そう言って掲げて見せたのは、さっき和くんが拾い上げた金色の時計
「ジュンくんが二人の元に帰ってきてから、ちゃんと返しに行く。雅紀と二人で、絶対、会いに行くから。だから、それまで俺に預からせておいて？」
「ああ。忘れんなよ」
「当たり前」
再会を誓うその輝きをしかと握りしめて、和くんはにこり微笑んでみせた
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しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、最後までお付き合いいただきありがとうございました！ 出来るだけハッピーエンドを迎えられるように、と思っていたので、そう言って頂けて嬉しいです。型破りな自由奔放神父様を感じて頂けてありがとうございます笑 素敵なコメントありがとうございました！ (2021年2月13日 19時) (
レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、完結おめでとうございます。アポロ様どうしたらいいか解らなくなってたんですね。ちょっとツンデレ気味？智くんの神父様は、何にも縛られない智くんならではの素敵な神父様なんだろうなと納得です。潤くんも生まれ変わって、みんな幸せで良かったです。 (2021年2月9日 20時) (レス) id: d9af776466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2021年1月19日 18時
