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40.大志 ページ41

頭が混乱している。


何を言われたんだっけ?と、数秒前の記憶が吹っ飛ぶ程の威力だったのだろう。


「ええと…ん?!」

「だから!好きだったの!!!」


ムキになった成宮くんは、さらに顔を赤らめる。

その告白に、あっという間に自分の顔が真っ赤になっていくのを感じる。


告白なんて、小学生の時にされた以来だ。

数える程しかない経験に、私の頭はショートしかけている。


「ええと…あの、成宮くん」

「ダメ!成宮くん呼びはもう嫌なの!鳴って」

「じゃあ…鳴ちゃん」


距離の近い顔は、互いに真っ赤に染まっているのだろう。

今まで、どれだけ伝えたいと願った事か。




「それで、どうなの?…『あき』は」


声のトーンを若干落として訊かれた。
答えは、ただひとつだけ。


「好き…私も、鳴ちゃんの事」

「ん…」


正面から抱きしめられて、彼の色素の薄い髪の毛がくすぐったい。

照れくささと恥ずかしさに顔を下げると、顎を持たれてもとに戻された。


私だけを捉えたその綺麗な瞳。
やっぱり綺麗で、何度も見惚れてしまう。


これは、夢じゃない。
確かに現実で、本物の光景。

彼から目を離さずに、はっきりと言った。


「これからは…一緒に夢を描こう」

「うん。絶対に」


柔らかで優しい微笑みを湛えて、橙色の世界に身を投じて行った。







2人でなら、きっと『夢叶う』



信じよう。
前を向いて進もう。


何かを追い求めるその夢が本物なら、それは叶う時が来るのだから。


だから、胸を張って夢を語ろう。
いつか叶えられた時に、誇れるように。




…青い薔薇が、誇らかに咲く時が来るまで。





約束のブルーローズ


Fin.

After story→←39.告白



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希望(プロフ) - コジパンさん» ありがとうございます、全く更新出来てなくてごめんなさい|ω・`) (2015年7月1日 16時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)
コジパン - 頑張ってください (2015年7月1日 6時) (レス) id: abdad3be03 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - コジパンさん» ありがとうございます!ちゃんと鳴ちゃんおちなので大丈夫ですよ!物語の展開はここからです(´∀`*) (2015年5月3日 18時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)
コジパン - え・・・鳴違う子の方にいっちゃうの↓   すいません鳴大好きなものでして、いつも楽しみにしています! 続き楽しみです。頑張ってください! (2015年5月3日 18時) (レス) id: abdad3be03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:希望 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年3月26日 9時

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