仮の彼氏。(今吉翔一)

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楽しみにしてたのに...

今吉くんと週末の約束をしたあの日から、

ずっと今日の事を楽しみにしてたのに…

付き合っていたとはいえ、見せかけだけの関係だった頃なら

それほどまでに心待ちにしていなかったかもしれないけど、

今は好きだと自覚してしまったから、

今吉君と一緒にいる時間が何よりも特別になった。

一人で飲む休み時間の珈琲牛乳タイムよりも、

休日の二度寝タイムよりも、

大好きな本を読む時間よりも、

今の私にとっては今吉君の隣にいることが

特別に感じる。

だから今日を凄く楽しみにしてたし、

着ていく服にだって

友人と出掛けるときとは比じゃないくらいに悩んだ。


なのに、

待ち合わせ場所に着いてみればなぜか私の友人がいるし、

カフェに着いたら着いたで

二人は私そっちのけで楽しく話してるし、

突然今吉君の友達の諏佐くんまで来るし…


疎外感を感じてヤダなって思ってると

私の気持ちも知らずに今吉君はやきもち焼いとるとか言ってなぜか喜んでるし、

表面では平静装ってたけど

内心、気分は最悪で、

これはもう甘いもの思いっきり食べて鬱憤を晴らすしかないって思ってたのに

思ってたのに！！

私のパンケーキ！！

苺増量クリームパンケーキ！！

頼むだけで食べれずに今吉君に引っ張られ退店


こんな事されてニコニコ笑っていられるほど

私の心は広くない。

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