思いは時に呪いとなる 一 ページ43
「まさかこの犬が狛神だったとはなァ……お前変わったものばっか引き寄せるな銀時」
「その変ったモンの一つに言われたかねーよ」
銀時は戦に言われてツッコんだ。
戦は非番なのか私服で万事屋にきており、定春を撫でていた。
「いや、俺は変ってねーだろ」
「充分に変だわ」
「お前のその髪がか」
「てめージャンプと一緒に燃えるゴミに出すぞコラ」
「ジャンプは燃えるゴミじゃないですぅ〜」
「うるせェェ!燃やせれば全部燃えるゴミなんだよテメーもなァ!!」
「二人とも何やってんですか」
新八は居間に入ってくるなり二人が言い合いしていて呆れる。
「狛神っていや、例のまじないをつけた神社ってのは見つかったのか?」
戦はAを見て尋ねた。
「それが……昔のことであんまりその神社のことよく覚えてなくて。どこを探せばいいのかすら分からないの」
「ならあの巫女姉妹に聞いてみたらどーだ?アイツらならなんか知ってるだろ」
銀時は鼻をほじりながら適当に言った。
「――で、私たちのとこに来たってワケ……ふざけんなァァ!この世の中に神社がどれだけあると思ってんだァァ!!分かるかボケェ!」
阿音がキレるなか神楽は定春と狛子とじゃれあっていた。
銀時たち全員で阿音百音姉妹の家に来たのだが、何の情報もなければ神社なんて探しようがない。
「そんなキレんなって。ほら、念能力とかで神社分かったりしないの?」
「んなことできたら私がとっくに有効活用しとるわ!!そもそも何でアンタらはその神社探してんの?掛けたまじないが厄介なの?」
「そりゃあ……」
戦は問われて言葉に詰まった。
理由をさかのぼれば必然的に星人のことを話さなければならなくなる。
「いーんじゃねーの?コイツらになら言っても」
銀時は頭をかいて言い、Aに視線を移す。
「私も。巫女ならいずれ何かしら気づくと思うからね」
Aは知られて避けられてしまうのを恐れたが、それでは前に進めないと思った
「お前がいいなら良いが……」
「ちょ、な、何?なんかヤバいこと?地球が死滅する呪いとかやっちゃったの?」
阿音は銀時たちの雰囲気に不安になっていた。
Aが意を決して口を開く。
「私は――」
「はァァァァ!!?星人ォォォ!?」
庭の外まで阿音の絶叫が響き渡る。
「星人は確か昔に絶滅したはずですよ」
「まさか、生き残り……?」
「そういうこったな」
百音に続けて阿音が予測して、銀時がそれを肯定した。
思いは時に呪いとなる 二→←大事なものはそばに置いておけ 五 終
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年10月2日 5時