第147話 青い原石 ページ3
美雪side
合宿もいよいよ大詰め。
疲労が溜まってきて、全員動きが少し鈍い。
まぁ、そんなのお構い無しに野次を飛ばす人もいるけど………
伊佐敷「どうしたオラァ!! もっとこいやー!!!
俺は全然へばってねーぞ!!」
結城「もう1本!!」
増子「うがうがう〜〜〜〜〜!!」
※訳:来い〜〜〜〜〜〜!!
本当にスタミナが底なしだなと思う。
正直、連日相手している私の疲労もピークなわけで………
始めたばかりだけど、もう息が上がって……
伊佐敷「オラァ!! 早くしろ!! 桜!!」
ビキッ
正直鬼か。
現役じゃないからだいぶ体力落ちてるんですけど、
?「代われ、」
全「 !!? 」
片岡「俺が打つ!!」
!!
ついに監督が動いた。
片岡「1年 小湊は外れてろ。あとの者は覚悟できてるな。
ガンガンいくぞ!!」
午後4時、監督のノックが始まる。
片岡「桜咲、」
美雪「はい。」
片岡「こっちの様子を見ながら、投手陣の調子をみてもらえるか。」
美雪「わかりました。いつものものは?」
片岡「頼む。」
美雪「はい。」
小湊君はここで無理をさせない方がいい。
そう思って外させたのだろうけど、本人はその事にあまり気づいてない。
変な方向に曲がらないといいな。
投手陣の方はあまり心配要らないかな。
あの組み合わせで収穫が1番大きいのは、宮内先輩なんだから。
今年の夏は継投。
降谷君はともかく、沢村君の球はこの時期から受けてないと、結構戸惑うからなぁ。
なんでこうクセが強いのだろうか………
………………………
…………
…
片岡「どうしたぁ!! もう声が出ないかあぁ!!」
……………これは、想像以上だな。
ナイターをつける時間まで、ここまでキツイものだなんて。
ここまでついてこれている先輩方もさすがだけど、1人でこの人達全員を相手している監督も凄いと思う。
全員、息が上がっている。
膝をつき、誰ひとりとして立ちそうにない。
けど、誰ひとりとして下を向いていない。
諦めていない。
片岡「もう終わりか? 結城………」
結城「もう…1球……お願いしま、す… 監督、」
亮介「こ…こっちも……」
増子「んん… うぐぐ、」
伊佐敷「っら ああああああ……」
ここにいる人達は、歴代の先輩の魂を受け継いだ、青い原石だ。
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愛っち - しろうさぎさん» ありがとうございます!!新人チーム編では、主人公が奥村達と合わせるのが楽しみです〜!! (2018年9月9日 9時) (レス) id: ebb19697f9 (このIDを非表示/違反報告)
しろうさぎ(プロフ) - リクエストありがとうございます! 5の続編に行く前に番外編で書かせて頂きます! 返信遅くなってm(_ _)m (2018年7月1日 9時) (レス) id: 92f43ae53d (このIDを非表示/違反報告)
愛っち - 薬師編では、1年トリオと主人公がこっそり見る場面をお願いします (2018年4月9日 8時) (レス) id: 0d64851062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろうさぎ | 作成日時:2017年4月22日 23時