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《夢野side》
此の座敷牢には他にも何人か、
僕と同じように閉じ込められてて、
その監視の任務の時以来僕を気に掛け、
こうして毎日足を運んでくれている。
『久作、今日はね。にんむがおわって
紅葉さんとお出かけしたの。久作に
私といろちがいのマフラーかってきたよ』
此処をでたらいっしょにまこうね、と
笑うAが僕は此の世で一番愛おしい。
こうやって、今日はああだとかこうだとか、
毎日何でもない様な話を
一緒にするのが僕の生きがい。
彼女曰く年が近いのは”エリス”という
女の子のみらしく、こうして話せるのが
凄く嬉しいのだそうだ。
名前からして女の子だということは
明確なのだが、其れでも焦って
「其の子は男？」と
訊いてしまう辺り
僕は完全にAに心酔している。
だがそんな楽しい日々は、
「･･･矢張り此処にいた、Aちゃん」
この忌々しき男達によって、崩された。
*
「おいチビ、手前如何いうことだ」
何でQと居やがる、と憤る目の前のおにいさん。
Aが話していた、五大幹部である
上司の中原中也で間違いないだろう。
そして其の隣に居るのが、忌々しき太宰治。
『･･･』
「･･･答えろ。頭の切れる手前なら、
此奴が座敷牢に居る意味位分かるだろ」
怒る様子一つでも、Aを大切に
思っていることがひしひしと伝わる。
･･･嗚呼、憎いなあ。
Aを愛でるのは僕だけでいいのに。
其れが例え身内に対するような
愛だとしても、許せない。
嫉妬深いのは重々承知。
『･･･分かった上で、私は此処にいる。
久作はやさしいの。私とおなじこどもを
きらう大人のほうが、私はだいきらい』
「チビ!」
Aが怒鳴りつけられる。彼女は
唇を噛んで俯くまま。必死に堪えている。
彼女の其の言葉が嬉しくて脳内で
何度も反芻するが、次の中原中也の
怒鳴り声でAが辛いのを我慢している
其の姿により、殺意が湧き上がる。
･･･駄目だ。我慢できない。
「･･･ドグラ、」
マグラ。人形を手に、そう云って
異能を発動させようとした其の時。
とん、と鉄格子の外から僕の肩に触れる手。
其の手は、
「悪いけど、此れ以上君を
Aちゃんと接触させる訳には
いかないんだ」
憎んでならない太宰治其の人のものだった。
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百鬼 レヴェル(プロフ) - この作品とても好きです！陰ながら応援させて頂いております‥‥！ (2016年12月11日 17時) (
レス) id: a171e3b181 (このIDを非表示/違反報告)
あかさたな - 更新頑張ってください！（＾ω＾） (2016年11月27日 16時) (レス) id: c03256ea79 (このIDを非表示/違反報告)
廉 - 私も某バレーアニメに某刀剣擬人化アニメ見てます!! (2016年10月30日 0時) (レス) id: d91f3f562f (このIDを非表示/違反報告)
ももニャン(プロフ) - 更新まってます！ (2016年10月9日 0時) (レス) id: d319533860 (このIDを非表示/違反報告)
瑠樺@深夜営業(プロフ) - 更新全裸待機してます！さすがに全裸は見苦しいですが！頑張ってください！応援してます！ (2016年9月23日 17時) (レス) id: 2e445ac1d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩梅なり | 作成日時：2016年5月10日 0時
