第20夜 ページ21
＊
調査兵団に入る。
そうAが決めてから1週間がたった。
あの後エルヴィンは、「きっちり1週間で話をつける。それまでは耐えてくれ」と言った。
今日がまさにその日なのだ。
コツコツと、足音が聞こえてきた。
...聞き慣れない足音だ。
Aの前で止まったのは、髭の生えた金髪の男性だった。
「時間だ」
彼はそれだけ言った。
付き添いで来た憲兵が、牢の鍵を開けて中へと入る。
彼がチラチラとAを気にしているのは、いきなり反抗的になって締めあげられないか、心配だからだろう。
彼女の手首に新しい手枷をつけ、壁に繋がっていた枷は外した。これで移動できるというわけだ。
＊
恐らく審議所へ向かっていると思うのだが...
Aのもとへ来た、金髪男性は何も話すことはなく、ただ彼女の匂いを嗅いで鼻で笑った。それだけ。
とんでもなく気まずい中歩みを進めていると、大きな扉の前で止められた。
金髪男性は扉を開けると、Aに中に入るように促した。
Aの第一印象。
人がいる。←
巨人に襲われた時を抜かすと、これ程の人を前にしたのは、この世界に来て初めてである。
「そのままゆっくり進め」
後ろからの憲兵の指示に、大人しく従う。
「そこに跪け」
正座をする。
隙間の空いた鉄柱が持ち出され、手枷の鎖部分をその隙間に通すと、鉄柱は固定された。
成程。これで常人は動けないということか。
周りを見渡すと、エルヴィンとリヴァイの姿も見えた。その隣にいるのが、調査兵団団長と見て間違いない。
老将のような白髪の眼鏡をした男性が、真ん中の席に着いた。
___ダリス・ザックレー。
総統だ。
「さあ...始めようか」
彼は手元にある資料を手に取った。
「A君だね？君に関しては不明な点が多すぎる...通常の法を適用するのは難しいだろう。決定権は全て私に委ねられている。
君の生死も、今一度改めさせていただく。異論はあるかね？」
『ありません』
ザックレーの目を真っ直ぐに見つめ返して 即答した。
彼は再び資料に目をやる。
「この事態は異例を極めている。君の行動で確かに救われた者もいた。兵団が動く前にあれ程の状態を整えてくれたおかげで、被害は少なくなったと言っても過言ではない。
だが...君の身元が割れていない以上、君を人類の希望ととるか、新たな脅威ととるかは人それぞれだ」
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練紅龍(プロフ) - らんまるさん» ひぃぃありがとうございます！嬉しくて動悸が...！コツコツでもなんでも頑張ってくっきゃないですね！(｀ω´) (2019年6月17日 21時) (
レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - かまぼ子さん» ありがとうございます！キノコはそこらじゅうに生えてます。その一部の頭に生えていた分をとりました|彡ｻｯ！ (2019年6月17日 21時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
らんまる - こういうのを誰かやってくれると思ってました。想像以上に面白くて更新が楽しみで仕方ありません。ゆっくりまったりお待ちしておりますので、これからも頑張ってください！(*^^*) (2019年6月16日 22時) (レス) id: 1ad8a87860 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼ子(プロフ) - ハンジとの絡みがかなりハマりました。きのこは頭に生えてる感じでしょうか？更新楽しみにしてます^o^ (2019年6月16日 20時) (レス) id: 48e845b0f0 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 桔梗さん» とても嬉しいです！ぼちぼち更新ですが、励みになります。 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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